娘の希望校の一つの学校の説明会があり、雨で休みの夫に車で正門まで送ってもらった。途中で携帯を忘れたことに気づいたが、家に戻ったのでは間に合わないから、とそのまま学校に向かった。
生理2日目で、すごく具合が悪かったので、どうせ休みなら行きも帰りも送ってよ、と頼んでいた。でも携帯が無いのでは待ち合わせのしようがない。
夫は終わったら公衆電話からでも電話して来いよ、と言う。 この学校は夫の出身校であり、義父もここの出身である。 夫は、学校のどこどこには公衆電話があるからそこからかけて来いと言うのだ。
気が乗らないまま、返事に困っていると、 11時50分にはここに来るから、と帰ってしまった。
終わりは11時半、でもまあ時間ぴったりには終わらないのが説明会というもの。
説明が終わってグループごとに校舎を案内され、高校校舎を見終わった後にそのまま南門というところに案内されて出されてしまった。
夫と待ち合わせは正門である。
南門ってどこだよー。
と坂を下り、とにかく公衆電話で電話しなきゃと思ってキョロキョロしていた。 大きな道路に出て右側に公衆電話が見え、その向こうに夫の車が見えた。
左の信号は赤信号に変わった。
夫の車は私の目の前に止まった。
私は夫の車に近づき、それに気づいた夫が驚き、赤信号の間に私は車に乗った。
「なんだそりゃ。」
と夫が言う。
「だって南門に案内されちゃって出されちゃって。」
「気づかないでプーって横通り過ぎるとこだったよ。」
「すごい偶然だよね。公衆電話探そうとしてさ、パパの車見えて、信号が赤だったから止まるなと思って安心してた。」
「信号が青だったら、プーって通り過ぎだな。ゼッテイ気づかねえってっ。」
「本当によかった。」
|