昨日、塾の前に歯科があったので、連れていった。
私は娘を自転車に乗せ、息子は一人で自転車に乗り、以前住んでいた一駅先の歯科まで向かう。
先に娘に診察券を持たせ、受付に出すように言う。 いつもそうしていることだ。
自転車をとめている間、いやーな予感がした。
財布を首から下げている男の子がこちらに向かって歩いてくる。 案の定、歯科医院に入っていく。
慌てて自転車の鍵を抜きドアを開けると、娘は受付より先にスリッパを取り、履くところだった。 男の子は、その横をスリッパもはかずにスッと通り受付に診察券を出した。
娘は先に歯科医院のドアを開け、先に歯科医院に足を踏み入れた。 でも、診察券を先に出した男の子が、先に診療となった。
その男の子の診察が終わってその男の子が出てくる。
どんくさい、どんくさい。 どんくさいってのはこういうことを言うんだよ。
病院に入ったらまず診察券を出す。 何がなんでも診察券。 スリッパの前に診察券。 診察券を先に出した方が「勝ち」なの。 (勝ち負けじゃないけどさ)
うちの子の診察なんて、5分やそこらだ。 矯正のネジを締めたり等、微調整するだけ。 歯も生え替わっている最中だから、一週間に一度通っている。
それなのにだ、後から来た子に追い越され、待たされる。 いつもなら終わって数十分はファミレスでデザートが食べられるのに、だ。
男の子が先に診察したせいで、次の予約の人が来る時間にもなっていて、 その人までが娘の診療中に割り込んでくる。
いつもは長くても10分で終わるのに、結局、45分もかかってしまった。 もう塾は間に合わない。
携帯を家に忘れてきちゃったので歯科医院で電話を借り、塾に電話する。
「すいません、20分ほど遅れて行きますのでよろしくお願いいたします。」
娘に話したばっかだったよなー。
昨日のベルト通し事件の後、いっぱいいろんな経験してるから、将来自分の子どもが何しても平気だよねー(驚かないよねー)。何があっても「あら大丈夫よ、ママなんてねー。」って言えるもんな。ちょっとやそっちじゃ驚かない、心の広いお母さんになってることだろうよ、羨ましいよ。
と言ったんだ。
こんなこともこんなことも、といろんな話を聞かせ、初めて聞いたような顔して真剣に聞きながら、目をうるうるさせていた。自分の知らないところで母親が自分のために悪戦苦闘している様が「愛されてる」実感となり、嬉しかったのかもしれない。話を聞きながら、いつの間にか私の膝枕で寝ころび、編み物を続けていた。
その中には「チョコパン事件」の話もしていた。
そう『どんくさい』事件だ。
その話をしたばかりじゃないか。
世の中に出たらね、どんくさくちゃ生きていけないの。 切符買うのにね、どんくさかったらいつまで経っても買えないでしょ。 席取るのにね、どんくさかったら座れないでしょ。 何買うのもね、どんくさかったらいつまでも買えないでしょ。
どんくさかったら後から来た人にどんどん追い越され、 ただただ時間だけが過ぎていくんだよ。
どんくさかったら、どんくさかったら、どんくさかったら。。
そういや私も、教室の移動のあまりの遅さに友だちが教科書運んで席とっててくれたっけ。
でもさ、4時間目の終わりにクラスのみんなの希望パンをゲットするためにチャイムと同時に抜けて走ったことあったっけ。 >決してパシリじゃあないんですが。順番ってことで。
一番乗りでパンが購入できる時の喜びと言ったらっ、そりゃあ、ねえ!くくっ。 人気のパンも選び放題ですからっ。
ってお呼びするんだったかしらん?
あなたは何パンが好きでした?
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