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ニュージーランド旅行記、合計180KB。
それを全部PCに打ちこんだおばかさんの戯れ言。
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2005年07月25日(月) 2005年18きっぷ旅行記2日目

    川内08:59───09:49鹿児島中央10:30───11:07隼人11:42───12:35栗野13:36─
─13:46吉松14:48───16:03人吉16:24───16:58吉尾

 ゆっくりと眠り、7時前に起床。朝風呂を浴びるが、やはり朝の風呂は気持ちがいい。天気予報を見ると、桜島上空の風向きという項目があるではないか。火山灰の処理って大変なんだね…。ズームインの西尾アナはやっぱかわいいよなーとか思いつつホテルの食事にありつく。朝食はしっかりとらないといけないんだね…って去年も同じことを思った気がする。

 川内駅には出発15分前に着く。何か…やたら階段が長い気がするぞ。改札口がかなり高い位置にある。これは新幹線が通るから?いや、そういうわけではなさそうだが、よくわからんなあ。ホームに下りると、駅の中にさらに改札口がある。これが肥薩おれんじ鉄道の改札だ。こうして18きっぷの使い道が減らされてゆくのか。昨年2004年春に九州新幹線が出来たため、今まであった川内〜八代間が第3セクターに移行してしまい、JRの企画である青春18きっぷが一切使えないというワケだ。

 まずは、改めて鹿児島中央駅へ向かう。昨日通り過ぎた時に見た駅の上にある観覧車が気になり、様子を見に行ってみた。こ、これは…阪急HEP FIVEのそれとほとんど同じだ。しかしこちらは一部シースルーのものもあるらしく、夜にはイルミネーションも施されるので懲り方は後発という点でもこちらが上のように思う。この駅にはショッピングモールも併設されており、夏休みとクリアランスセールのせいもあってか、高校生くらいの子の姿がとても多かった。

 隼人へ向かう。鹿児島湾を横に見ながら進んでゆくが、住宅も多く利用者もかなり多めだ。見所は特にナシかな。11:07隼人着。ここで一度外へ出る。準都市とでも言えばいいのか、片田舎の駅前ってこういう雰囲気だよな、となんか嬉しくなる。

 隼人から肥薩線へ。本来ここは通る予定はなかったのだが、鹿児島から熊本へ抜ける方法が青春18きっぷではこの路線しかないため、いつの間にか行く事に決定してしまっていた。11:42に出発し、どんどん高度を上げてゆく。木々の間を時速50km/h前後で抜けていくのはやはり気持ちがいい。程良い速さと言えばいいんだろうか、安心して乗っていられる速度という雰囲気。途中、NHK-BSの鉄道の旅で有名になった嘉例川に着く。しかし誰もいない。当初からここで俺は降りるつもりはなかったけど、独特の空気を持っているように感じられた。窓だけ開けて様子を眺めていた。木造の色合いが良い感じだ。

 隼人〜吉松間でも途中下車を試みてみるつもりなのだが、なかなか良い所が見つからずにいる。先述の嘉例川では在り来たり過ぎるし、有人の駅で降りるのもなんかシャクだし。大隈横川で降りてみることにする。ここも駅舎が100年近い歴史があるらしい。大隈横川へ到着すると、意外に拓けた土地にあるように感じられた。しかも有人駅っぽい。…このイメージは違う!俺が考えている途中下車とは違う!ということで大隈横川スルー。

 しかしながら…吉松駅に着くまでにある駅は「栗野」ただ一つ。有無を言わさずここで下車決定。とりあえず駅に降りてみると駅員さんがいる。駅員といっても常駐してる一般の人のような感じ。駅を出てしばらく足を進めると、水が出っぱなしの蛇口とバケツが置いてあるのに気付く。最初はあまり気にしてなかったのだが、別の道を歩いていると町役場を発見する。その名も「湧水町」(道路上の標識は「栗野町役場」のままだったが)。今年の市町村合併で栗野町と吉松町が合併して湧水町となったらしい。「湧水」…?そういえば道沿いにあった小川も水がきれいだったような。改めて見てみると、小魚も泳いでいるほどのキレイさだ。さっき見た水が出っぱなしになってた家の前を再び通ると、その家の人がたまたま外に出てたので話を聞いてみた。どうやら湧き水を川から取ってきているとのことらしい。なにっ!!どうやら、すぐ近くに湧き水をたたえた池があるらしいので行ってみることにする。

 歩いて10分ほどで着いた所は、水がさらさらと流れるなんとも落ち着ける公園だった。池を覗いてみると、今まで見たこともない水の透明さ。軽く水をすくい、顔に当てると、真夏の晴れた昼間だというのにとても冷たい。公園に来ていた3世代の家族連れがいたのでそのおじいちゃんに声をかけてみると、彼らは鹿児島市内から1時間以上かけてやって来たということらしい。九州内では割と有名らしく、テレビなんかでもたまに紹介されるんだそうな。そうなの?九州の人たち。水の透明さにしばらくボケーッとしてしまい、出発ギリギリのところまで公園にいた。流れる水の音、その水の冷たさ。30度を超える夏の真昼に、束の間の桃源郷を見たような気がした(ちょっと言いすぎかな)。

 次の列車を待つために駅へ戻る。出発時間より10分ほど早く駅に到着したので、駅をいろいろ眺めていたら、常駐している人がいる部屋に「さようなら山野線」と書かれたプレートが壁際にかかっているのに気付いた。そこにいた人に話を聞くと、プレートに書かれている通り昭和63年1月をもって廃線となったらしい。昭和63年…1988年なので今から17年以上前だ。山野線とは、ここ栗野から水俣まで運行されていたらしいのだが、利用者不足と周辺地域の過疎化によって、ということだ。栗野駅のホームはそのままになっており、元々使われていた1番ホームはフェンスが敷かれ、線路は取り除かれていた。過去の繁栄ぶり、そして衰退ぶりがうかがえる。過疎化の波は今なお著しいということか。

 ホームで列車を待っていても、他に人が来る気配はない。このあたりの人はみんな車利用なんだろう…。1駅だけ乗り継いで吉松駅へ到着する。ここで約1時間の列車待ちになる。駅前には観光バスが1台止まっており、駅に着く「いさぶろう号」を待っているようだ。ちなみに「いさぶろう号」とはこれから俺が乗ろうとしている「しんぺい号」の逆方向を走る際の列車名である(要するに折り返し運転なわけです)。駅前を少し歩くと、「駅前温泉」なるものや観光SLセンターという飲食施設なんかもある。鉄道を利用した観光開発を計画しているのだろうか。こぢんまりした駅前ながらもどこか華やかな、そんな感じだった。SLセンターで食事をとり、時間をつぶすことにした。

 14:22に人吉方面からやってきた「いさぶろう号」が到着し、大勢のお客さんが降りてくる。様子を見る限り、大半はさっき見たバスツアーのお客さんのようだった。「しんぺい号」は基本的に座席指定となっているので、指定席券を購入して乗り込む。さすがに普通列車だけを乗り継いでこの列車に乗る人は俺以外には2〜3人くらいしかいない。出発前に特急が到着し、そこから乗り継ぐ人が多いのだろう。と思っていたのだが、特急から乗り換えてくる人も数人だ。10人程度でしんぺい号は出発。指定席券意味ねぇなこりゃ…。

 そもそも、俺にとっては観光列車なんて必要なかったのだが、他にこの時間帯を走る列車がなくて強制的にこの列車に乗らされた、とも言える。これより早いものに乗ろうとすれば、吉松発9:05の便に乗る必要がある。つまり鹿児島中央を6:35、隼人を7:11に出なければいけない。しかしそんな早く出たところで、先の行程を考えると全く意味がない。…まあそれはいいとして。この観光列車は、肥薩線の出来たいきさつや、工事の際に犠牲者が出たほど大変なものだった、という説明を事細かにしてくれる。停車時間も少し長めにとっており、写真も多く撮った。日本三大車窓といわれているそうだが、そのうち一つは既に廃線となっているので、名ばかりといえるかもしれない。

 1時間15分の観光列車を楽しんだ後は、人吉から今日の宿である吉尾へ向かう。あらかじめ大阪にある熊本県観光案内所でこの温泉の存在を知ったのだが、案内所の人もあまり存在を知らないらしく、電話番号を教えてもらう程度に止まってしまった。1週間前に電話をして、「いきます」という旨を伝えておいた。この駅で降りる人はどうやら俺一人だけ。電話をした際に宿のほうから「駅から来るの?そしたら迎えに行くよ」と言っていたのでしばらく待つことにした。

 …来ない。待てど暮らせど来ない。到着時間まで聞かれてたのに。「まあ1週間前だしな、忘れてるのかも」とかなり強引に解釈し、川沿いの道を10分程度歩く。セミの声と鳥のさえずりが心地良い場所だ。宿に着くと汗だくになっていた。宿の人に話を聞いてみると「そんな電話あったっけ?」ってな調子だ。確かあの時電話受けた人っておじいちゃん声だったよなあ、伝わってなかったのかも。1泊2食は別段問題なさそうなので、まずは一安心。

 ここの温泉は正に源泉かけ流しというヤツで、早速お風呂へ向かう。こ、これは…。湯の量がハンパじゃねえっ!!マジ半端ネエ!!湯船からあふれた温泉が排水口で渦巻いてますもの。体を洗ったあと、湯船に体をつけるとサバーンと湯があふれ出す。物凄い優越感。そして湯船から上がっている間にも湯がすぐにたまり、また入ってサバーン、もっかいザッヴァーン…4回くらい繰り返したかな。アホだ。そういやメール打っておこうと思って携帯見たら、おもっくそ圏外なのな。うぉー俺そんな場所に来てんのー??とまた違った優越感。ほんとアホだなー。

 今日はあとは晩飯食って寝るだけだ。しかし今日の行程ってかなり楽な行程。9時に出発して17時着ってどういうことよ?学生時代の頃、夜行列車ばっかり乗って無茶していた、あの時代へ戻りたい。


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