恋のさじかげん
れのん



 はつ雪の朝

横浜に雪が降った。
朝から、セックスをしていた。
昨日の夜は、私が疲れすぎていて、彼は勃起したまんま、
我慢させてしまったから。

昨日は初めて、銀座に出かけた。
女ともだちは銀座に詳しく、
ぶらぶらしていただけなんだけど、
少し、歩きつかれた。

朝、目が醒めると彼の唇で、私の唇はふさがれていた。
何度もキスを繰り返していた彼は、
私の耳にそっと言葉を落とした。
「セックス、したいな。」
「、、、え?」
「だめ?一日中けだるくなる?」
「、、、、、。」そっぽを向き、彼の頬を軽くたたく。
「、、、かわいいー。」
彼は私の耳に息を吹きかけながら、耳に唇を這わす。
彼の手はもう、私の胸を優しく包んでいる。
もれる声は、彼の唇にふさがれる。
「興奮した?」
「、、、、、。」
こういう時、若い彼が私をリードしてしまう。
・・・・・・・
「セックスしよ。」
「、、、、、うん、」
ぎゅっと抱きしめたあとで、満面の笑顔。
私は「未来」に弱い。。。
そしてそのまま、抱かれた。
パジャマも、下着も半分つけたままで、
着乱れ方が、いやらしくて、恥ずかしかった。

雪が降っていることに気づいたのは彼で、
大慌てで支度に取り掛かったけど、
けだるさに身を委ねたままの私を
ベッドまで迎えに来ては、キスを繰り返した。
「いってらっしゃい、気をつけてね。」
「うん、いってきます。」

雪は交通機関を狂わした。
でも、彼も私も遅刻は免れた。
好きな人に抱かれる朝は、
雪が降っていても、とても幸福だ。

2002年12月09日(月)
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