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■ 最悪の事態
結局の所、あたしの精神が、ついていかなかったと言うことかな。 いろんな思いを経験しながら、続けてきた不倫ではあったけれど、 あたしは、何も手にしていないのと同じような虚無感にさいなまれている。 本気になりすぎると、 言いたいことも言えなくなってしまうというのは、本当だった。 あたしは、本気になるべきではない恋愛に、本気になって、 そして、案の定、疲れ果てて、朽ちてしまっただけ。 立場が微妙だったからね、言いたいことも、したいと思うことも、わがままも、 言えなくて、それが募って、募りすぎて、あたしは壊れてしまった。 大切にしたかった。 だけど、その恋愛は、 あたしのキャパシティーの全てをいとも簡単に占めてしまうものでもあった。 壊れ物を大切にかかえて、それでもあたしは一生懸命に走ってきたけれど、 それじゃあ、全然追いつかなかったってことかな、、。 好きになりすぎると、相手の顔色ばかりうかがって、 嫌われないようにばっかり考えて、遠慮しすぎになるね。 その結果がこの最悪な事態ってことなんだろうけど。 疲れた。その一言につきるし、二年近くつきあって、 あたしの手元には、彼を匂わすものは全くといってもよいほど、残らなかった。 プレゼントをされたこともないし、したこともない。 写真一枚残らない関係って、どんなの? 言いたいことも言えないなんて、あたしらしくもなかった。 あたしらしくもない恋愛をして、結局破綻したのだから、当たり前だと言えるし、あきらめもつくだろうって思う。 彼は、あたしが思っていた以上に、優しくも、思慮深くもなくて、 あたしの空回りの愛情ばかりで、重苦しかったのではないかな、、、 って思ったり。 とりあえず、不倫はおしまい。 そして、あたしはフリーなのだけれど、もう、 男の人とつき合うような余力は残っていない。 どうせなら、一生独身でも構わないぐらい。 恋愛は疲れる。そして、不倫は身を滅ぼす。ただそのことが実証できただけ。
2000年01月03日(月)
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