Love Letters
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出会ったばかりの頃、
あなたには
人を寄せ付けない雰囲気があった。
他人に本心を見せないように、
心に強固な防壁を建てていた。
自分が傷つくことを
最小限に抑える為に
無意識に身につけた防衛手段だと
あなたは言った。
心の中に
私と同質の孤独を持っている人
と、直感した。
誰にも触れられないようにと
守っていた孤独。
私は、あなたのそれに
無性に触れたくなった。
いつも強く冷静を振舞うあなたが
不意に見せた脆さに、
私は、男としてのあなたを感じ、
本能的に惹かれていった。
人は誰でも
この世に生まれた時から、
やがて
一人で死んでいくという
孤独を背負っている。
どんなに愛し合う夫婦、恋人同士でも
共にこの世を去ることは出来ない。
愛し合うものたちは、
せめて束の間でも
互いの永遠の孤独を埋める為に、
繋がりたいと
切に願うのだろうか。
セックスで
最後の瞬間。
男女が
一緒にイクという行為は、
叶うものならば、
人生の最期に
愛する人と共に逝きたいという願望の
シミュレーション?
小夜子
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