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2002年08月07日(水)
■hot の前後に何が来る■

 本日、朝から夕までバイト。


 午前中は、学生がほとんどいないので、静かな環境で創作活動に励むことが出来る。というワケで、卒論のテーマと章立てをずっと考えてた。ひとまず、昼過ぎの時点で、先生に読んでもらえる形にはなった(と勝手に判断)。なお今後は、日記の最後に、メモとして、卒論絡みのネタを載せる日が度々あるかと思いますが、あくまで自分勝手なメモですので、フォントは小さくしておきます。


 そんな暇なバイト中、度々部屋から出てみたりするのだが、やはり暑い。暑いな、暑いなと思ってる内に、英語では、hot で表現するけど、強調する時は、どんな副詞が付くのか気になってきた。関西弁で言えば「ごっつ」であるし、名古屋弁で言えば「でら」に当たるもの。英語で言うなれば、too か so 辺りが無難なトコロだろうか…という予測の元に、コーパス検索。


 結果は、やはり too と so が1位、2位。あとは、「ホンマ暑いですなぁ」ってコトで really、それから「まだ暑いですなぁ」ってコトで、still もいくらか見受けられた。いかにも書き言葉に出てきそうな(堅苦しい)表現だと思ったが、extremely(極端に) も引っかかっていた。「〜ly」の形をした副詞の用例は、さほど多くはなかった。


 予想された結果の通りでオモロくないので、コンコーダンスを眺めていると、ある形容詞を発見。それは、red。複合の形で、「red-hot」となっている。hot に色を表す形容詞が付いているわけだが、hot のイメージから、red が想像されるというのは、英語圏でも同じことであるようだ。意味としては、「強烈な」というのと、「最新の」というのがある。前者は予想できそうだが、後者はなかなか浮かばない意味ではなかろうか。そういえば、「red-hot」って名前の MD が SONY から発売されてたなぁ…。


 今度は、hot が修飾する名詞の傾向を調査。「hot dog」とか「hot spring」が上位に来ると予想。結果は、やはりその通り。またもや、オモロくない結果が…と思いながらコンコーダンスを睨んでいると、第4位に ticket を発見。この時まで知らなかった表現。用例としては、「TODAY'S HOT TICKET」とあり、パンフらしきものから抽出されたものと推測される。意味は、「人気のある物・事」。「TODAY'S HOT TICKET」なら、「本日の目玉」といったトコだろうか。初耳かつ、メジャーな表現を見つけ、少し満足。







結局、バイト中は、「電源はドコですか?」という強烈な依頼一件のみ。







卒論メモ:

【テーマ】
 談話における省略現象 ―語用論の観点から―(仮題)

【キーワード】
 言語的文脈(Context),推論(Inference),Discourse Topic,ポライトネス理論

【研究計画】
 この研究計画では,省略現象をどのように分析・考察していくかを説明する。まず,卒業論文の目的であるが,省略表現への語用論的アプローチをすることにより,省略表現が,統語論における単なる一現象ではなく,またポライトネス理論などに組み込まれるものでなく,独立した文法事項であることを例証していきたい。なお,用例は,映画・インタビュー・小説・雑誌(広告含む)などから引用し提示することにする。続いて,論文の章立てを元に,どう研究を進めていくかを説明する。
 はじめに,1章では,省略の定義を行うが,今回は統語的な省略ではなく,言語的文脈に依存した省略表現を考察することを述べたい。続いて2章では,どのようにして省略が行われるのか,省略する語の順序はあるのかを見ていきたい。これを考える上で,先行研究を参照し,また広告・映画・インタビューなどから用例を挙げていく。そして,その効果について論じていきたい。ここまでで,省略現象の全体像を概観する。
 3章では,省略現象が生じている用例を取り上げ,それを可能にする条件を考えていく。また同時に,省略が可能だと思われる文で,「省略が行われていない」用例を探し出し,その理由について考察したい。これらを総合して,省略可能の条件をまとめたい。
 4章では,省略表現をポライトネス理論と照らし合わせ,考察することを目的とする。まずは,代表的なポライトネス理論を概観する。そして,依頼・要求表現における省略現象を取り上げ,省略のもたらす効果を考えてみたい。先ほどと同様に,省略されない場合も取り上げ,省略の際に,どのような制約が働いているのかを考えてみたい。これらの用例から,協調の原則やポライトネス理論では説明し得ない用例が存在することを例証したい。
 最後にまとめを行い,おわりとして,省略表現をもっと組織立った文法事項として取り上げるべきであることを主張したい。

【章立て】
 0. はじめに
 1. 省略とは何か
 2. 省略の方法とその効果
 3. 省略の条件
  3.1 可能にする要因
   3.1.1 推論(Inference)
   3.1.2 前提(Presupposition)
   3.1.3 Discourse Topic
  3.2 省略不可の場合
 4. 省略とポライトネス
  4.1 Griceの協調の原則とLeechのポライトネス理論
  4.2 依頼と要求における省略
 5. まとめ
 6. おわりに

※コメント:4章が異質で浮いてます。


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