毎日苦しい。 ちっとも良いものが書けない。 もう皆に見捨てられたと思う。 今までは、「自信がない」と言ってはいけないと思っていた。 いろいろな人の手を借りて、仕事をするのだ。 本の表紙に名前を載せる自分が、「作品に自信がない」と言ってしまったら、 一緒に仕事をしている人たちはどう思うだろう、読む人はどう思うだろう。 本を作るからには「いい作品です。自信があります」と言わなくてはと思っていた。 いわれのないバッシングにも耐えられなかったが、顔に出してはいけないと思っていた。 ずっと地味な人生を歩んできて、本の作り手という裏側の仕事についたのに、 まるで表舞台にいるかのように、あることないこと言われることが苦しくて、泣いてばかりいた。 何か努力をしなければ、と思う。 この苦しさから逃れるために、 動かなくては。 ノイズに耳を傾けず、 作品に集中しなくては。 私の書くものは、 多くの人に読まれるものではない。 でもかまわない。 ひとりでも読者がいれば、書く。 たくさん読んで、 たくさん書くこと。 だまされてもいいから、 周りの人を信用すること。 文章を書くのは楽しいと思い出すこと。
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