Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
DiaryINDEX|past|will
2019年01月26日(土) |
タダマス32リワインド |
タダマス32リワインド
8年やっているのかおれたち、年間ベストも8年10枚、80枚も掲げてきた、
わかりやすい潮流といったものはいまだ見渡せることもなく、
銀河系にうっすらとブラクストンやスレッギルやモチアンやプーさんのガイストが映る、
清水俊彦の耳もおそらくはこの辺りを論じていることだろう、
再生産もリバイバルも嫌いではないが、現代ジャズには甘やかさないのだ、
1. David Virelles: Igbó Alákọrin (The Singer’s Grove) Vol. I and II (Pi Recordings PI 78) ECM盤「エムボゴ」「アンテナ」筆頭に異彩を放つダヴィ・ヴィレージェス、途方もない才能の背景にはこげな濃密なキューバ音楽エッセンスがあったというのか、 カートのブラジル音楽愛好の証し盤のご愛敬とは一線を画す、血の否応なさが明白で、 ヴィレージェスとこの音楽の一体に存在する引力・距離と、わたしの耳とこの音楽との距離の遠さを思うに、わかっていたヴィレージェス(像といったもの)が遠くなる、乾き、
2. Rudy Royston: Flatbed Buggy (Greenleaf Music GRE-CD-1065) フリーゼルのアメリカーナに近いのかな、黒人であることはわからない、
3. Myra Melford's Snowy Egret: The Other Side of Air (Firehouse 12 Records FH 12-04-01-029) スレッギルの系譜ともいえる場所にあのメルフォードが現在形、
4. Christopher A. Hoffman: Multifariam (Asclepius Records) 毒盤、MP3音質、耳新しさ無しに、中毒性、変態プログレ、でもこれジャズミュージシャンにしか辿れない緩い逸脱が耳をとりこにする、
5. Jozef Dumoulin & Lidlboj: Live in Neerpelt (el Negocito Records eNR 070) リリージョエル狂気の横溢、これはあざとさや戦略ではなく破裂なのだ、
6. Lisbeth Quartett: There Is Only Make (Traumton Records Traumton 4652) ドイツ産、ジタバタドラムのジャズ喫茶、
7. Zack Clarke: Mesophase (Clean Feed Records CF 502 CD) ニューヨークの街を描写したアンビエント作品に内在するコードに触発されてジャズ演奏をかぶせたという不思議作品、アンビエント音響部分が耳を捉える面白さ、
8. Jeremiah Cymerman: Decay of the Angel (5049 Records 5049-007) 我らがサイマーマン、お見事も過ぎる、
9. Ingrid Laubrock: Contemporary Chaos Practices - Two Works for Orchestra with Soloists (Intakt Records Intakt CD 314) オケでこのタイトルで、でもオレはこっちのほうが好きだな、
10. Tyshawn Sorey: Pillars (Firehouse 12 Records FH12-01-02-028) 3CD2LPのフォーマット、しばらく立ち直れない底が抜けた巨きさ、この拡張に扉を開けた菊地雅章を視る、
原田店主いわく、蛯子健太郎さんのコメントがすばらしすぎて、「おっ、これはタダつぶしの手か!」と思った、という、おれもそう思う、毎回ゲストに来てー、
言いかけてやめた、歌手や楽器演奏の背景に聴こえるサウンドへの偏愛というか、敏感さ、 フランシーヌの場合は、夜明けのスキャット、心の旅、
わたしは音楽を聴くとき、映像が召喚される脳内形態となっております、
|