Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
DiaryINDEX|past|will
2014年10月01日(水) |
Windmill Tilter |
Kenny Wheeler
84だったのですか、それでヤコブブロとのセッションに顔を出していたのは『Bro / Knak』82くらいかな。ブロはポールブレイまで呼んでこのセッションに収めているのだから、相当な大物たらしだ。
ホイーラーを最初に聴いたのはディアワンとヌーハイかな。アジムスはそれはもうECMファンにとても人気があって、おれは涼しい顔してた。ノーマウィンストンはサムホエアコールドラブが出てそれを決定打とした。
スポンテニアスミュージックアンサンブルにホイーラーの名前があって、そういうインプロシーン創成期にお付き合いがあったのだなあ、とは思うものの、インプロヴァイザーとして焦点は当たらないなあと考えていた。
ミュージックフォーラージアンドスモールアンサンブルが出たとき、これを演りたかったのだな、この彼にしか出せない響きの陶酔なのだな、厚みと優雅さなのだな、と、うっとりとした。やっぱインプロ奏者じゃないや。
そして、在籍していたジョン・ダンクワース・オーケストラを指揮して制作した1969年発表の初リーダー・アルバム『Windmill Tilter The Story Of Don Quixote』を聴くと、なあんだ、最初っからホイーラーはホイーラーだった、この響きの陶酔は同じなのに驚いた。
Evan ParkerElectro-Acoustic Ensemble にホイーラーが参加した記事かニュースがあった記憶があるけど、あれ?あれ?
福島恵一さんが、即興シーンは当初から音響を問題にしていた、と、考証したとき、ああそうか、ホイーラーはそういう存在として最初から響いていて、今もElectro-Acoustic Ensembleに要請があるのだな、Lawrence Casserley と等価なのだなと、納得した。それまで、インプロを瞬間的な運動体そのものとして、だけに限定して受信していたのだった。
エンジェルソングも好きだ。ジャズ耳では、演奏運動性能に衰えが見えるコニッツに評価を下げる向きもあるけれど、ここでは浮遊と響きとクールジャズの感覚を主軸にしておかないと。こんにゃくギター、フリーゼルの歴史的な価値。
福島恵一さんのブログにホイーラーの追悼記事。「煮え切らない優しさ」、この表現がツボだわ、で、紹介されたトラックの存在におののく。
10月2日(木) JAKOB BRO TRIO [ Jakob Bro(g), Jon Christensen(ds), Thomas Morgan(b) ] @蔭凉寺
http://moderado.jugem.jp/?eid=303
岡山まで行くぞー!世が世であればね。
|