Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
DiaryINDEX|past|will
2014年06月14日(土) |
或る日曜日に出会った5年生の大きくてちょっと太った女の子 |
さっそくほそださんから連絡がある。 「#07松村禎三:アプサラスの庭 / 室内楽’70 聴いたことあるなと思ったらこれか、 いまだにアナログ盤持ってるのに、その後もタワー再発CDも買ったのに思い出せなかった。 この曲を最初に聴いたのはNHK-FM「現代の音楽」だったと記憶している、三曲の中でこの"アプサラスの庭”に惹かれたんだ。」
今度は池田さんに現代ジャズを根掘り葉掘りしてみよう。リボンちゃんにも来てほしいなあ。
日本ハムヤクルト戦を聴きながら茨城県取手へ。
次男こいちんろうのリクエストで会食。駅前ロータリーで拾う。 食べ放題1590円、ヴォーノ・イタリアーノ。パスタを何種類か食べるが、まずいのなんの。ピッツァは具が少なくてぱさぱさパン生地食ってるみたいだから避けてパスタだけなんだって。 こういうファミレス・チェーンしか茨城にはないのであるし、貧しい若者が集ってぐだぐだしている。 ドリンクバーだのチョコファウンテンだのアイスクリームバーでごまかされるわたしたち。
いいTシャツ着てんな。小沢健二のヴィデオのデザインにあったぞ、それ。お母ちゃんセレクトなのかー。
おまえが渋谷のCDショップをうろついてフリーペーパーに親父の名前を見つけた偶然は、おれの宝だよ。役立たずなお父ちゃんでごめんよ。自転車泥棒みたか?
おれも彼女が日本ハムファンで、日本ハムファンだよ、ここ2年。お父ちゃんは?死んだ父親が晩年日本ハム戦を観て過ごしていて、会話するのに観ていたから。今も一緒に観ているつもりさ。
よーだいかん。よーだいかん。
それ、すごい偶然じゃね?すごい偶然かな。12分の1か。長女作成のゴム印で、長男と同じ敷地で働く偶然にはかなわないけど、いいさいいさ、その偶然に今日気付いたんだ、最高の夜だ。
いつもウチのただがお世話になっております、と、初対面のほそださんむらかみさんにツボなご挨拶をした堀内さんから、音楽の秘密に触れているエピソードだと。そうだ、書いて忘れていたが、おれの大切な記憶だ。
「自転車を買ってもらって、五稜郭からの支線のあの踏み切りのこの位置、とか、まゆみちゃんちの肥溜めの裏、八百屋のあの木箱、米屋のポスト、だれかが溺れた底無し排水沼の立て札の前、工事の砂利山、を、バスの停留所に見立てて、ルート化して巡り続けていた。ブレーキをかけて立ち止まるたびに、そこに世界が開けていることに見蕩れていた。ただのヘンタイ小学生だ。フィーレコだ。」 ■
And so, I must confess Whatever I see, I'm meant to be there with you, with you.
Jon and Vangelis - The friends of mr. Cairo ■
小学3年生になっても自転車に乗れないでいたおれを、自転車を教えるためだけのように或る日曜日に出会った5年生の大きくてちょっと太った女の子。とても離れたところにある小さな木造の八百屋さんのお姉ちゃんだった。お互いに名前を知らないままに、何日か放課後にうちの前で会った。乗せて乗せてとせがんでばかりのおれ。うしろに乗せてあちこち走ってくれて、背中にしがみついていた。乗れるようになったら、喜んでくれて、二人で笑った。翌日から一人で自転車に乗って、新しい風景に夢中になった。何ヶ月かして、お姉ちゃんの八百屋の前を通りに行ったら、木造の建物は壊されていて更地になっていた。
今、40何年ぶりに思い出した。二度と会えなかったお姉ちゃん、元気でいたらいいな。
|