Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2014年02月18日(火) 井上陽水の「Make-Up Shadow」




昨年8月の大通公園で焼きとうきびを食べながらアイフォンで隠し録りしてたパパの声を聴きながら布団をかぶって寝る。風の音や遠くの子どもたちの声や噴水の音が、空間になっている。

あそこにあったものが、もうない。

おれの頭の中にしか、ない。おやじの声、おふくろの声、白石の昔の家、苗穂のアパート、函館の借家、宮下の借家。再現する練習。

おやじとは病室での1日、おふくろとは何度も行ったドライブ、昔話は楽しかったな。いつまでもいつまでも昔話をしたかった、昔話だけをずっと何年でも続けていれば先祖からの歴史の中に消えてゆけるような気がする。というか。山河に溶けてゆける。

寂しくないのは。「アンタほれ、洗濯物たまってるよ」「ステレオを聴けるように部屋を片付けな」「またコンサート?」「いや、それはやめたほうがいい」と、自分の中に声をあげる二人がいるようだからだ。

バレンタインの夕暮れにかなみんから着信があった。折り返しても出ない。数分後かかってきて、「おとーちゃん、電話した?」。「おまえから着信あったんだけど」「あれえ?かけてないよお、かかっちゃったのかなあ」「ならいいわ、元気なの?仕事終わったの?」「いま松坂屋あ、まーくんにチョコ買いに来たのー」「そう」「おとーちゃんに連絡しようと思ってたんだ、部屋の更新で保証人のサインもらいたいの、そのうちでいいから」「わあったー、そのうち都合つけるー、蛇骨湯いくべー」

そうだ、小谷美紗子の『Us』、初回限定盤と通常盤があるから、1枚あげよ。


雪に埋もれた山小屋に居る。恋ちゃんがそこで制作をしているようだ。日本人4人の即興演奏が見える。大太鼓をどんどん叩く奏者がいて、緩んだ賑やかさに湧いているお祭りのような演奏だった。福島さんがそばで観ていて、奏者と話しはじめている。演奏が終って帰ろうとすると恋ちゃんが見送りに来たので財布から1万円札を出して、「きよちゃんの誕生日に贈ろうとしていたんだぜー、ちゃんと美味いもの食べな」と渡す。靴のひもがうまく結べないでいる。福島さんに待ってもらっているのは申し訳ないなと思う。雪道を歩きながら、なぜか井上陽水の「Make-Up Shadow」を口ずさんでしまう。「ああ、その曲は秀逸ですよね」と福島さんが言い、一緒に歌う。「よく知ってますねえ」と言うと、「井上陽水はウォーターダウンシップのうさぎたちの主題歌をカバーしましたね。ブライトアイズというやつ。アートガーファンクルも歌っていました。あれもいいですね。」と言われ、そ!そ!そ!と人差指をあげたら目が醒めた。




Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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