Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2013年09月26日(木) |
八代亜紀シンフォニーナイト!@トリフォニー |
八代亜紀シンフォニーナイト!@トリフォニー。これは素晴らしい。度肝を抜いた。この八代亜紀の新機軸、冒険は輝かしい勝利だ。演歌とクラシックの真のチャレンジ。
光田健一(ピアノ、exスターダストレビュー)のオーケストラ編曲
と
八代亜紀の演歌の呼吸
の、止揚する緊張感と同時に解放。
クラシックと演歌のそれぞれのグルーヴは合うわけないんだもん、それをだよ、八代亜紀の、いわばインプロヴァイザー的な本能が、この重層を成立させてしまうんだから、そのテンション、歪むような力学、混沌を瞬時に光に変えているとも形容できる。
おれは別に八代亜紀のファンではない。札幌の高校生のときに、おふくろか八代亜紀のコンサートに行って来て、アンタ八代亜紀はすごいよ、馬のような目をしてるんだ、あの目の大きさは馬だとしきりに話していたのだったから、ちょいとあの世からおふくろを呼び出して行く気になっていたのだ。
久々4ヶ月ぶりの錦糸町トリフォニーホール。ここのエスカレーターを上がる右手の東京スカイツリーはいつも美しく夢を与えてくれるし、そうだ東京スカイツリーから見下ろす街に、東京スカイツリーを見上げる街に住んでみたいのだった。
あれれ?月が半月になっている。
ジャズのスタンダード歌って75ヶ国リリースで売れて、ヘレンメリル82を担ぎ出してニューヨーク公演までして、そのライブ盤もリリースされる、それはそれで良い。さすがだ。誰かさんみたいに老いた声を重層加工して往年のヒット曲を美談とともに大ヒットさせてるのとはうんでーの。
トリフォニーのホールにおいてジャズのドラムス・セットで風呂場のカラオケ状態でスイングする第一部は、企画ありき宣伝ありきを理解するけど、おれ、まじで招待券途中で帰ろうと思ったもの。休憩で帰ろうと心に決めていたぜ。
後半のオケの響きで1曲お付き合いしてみようかな、でも休憩時間待っているのがつまんないなあ、あーあ。どうせ生オーケストラをバックに往年のヒットパレードなんだぜ。あーあ、4500円現金さえあればおれは今夜東京文化会館で岩崎洵奈ちゃんのピアノに出かけてたはずなんだぜ。
しかし、9回裏2死3点差を満塁逆転ホームランのように八代亜紀シンフォニーナイト!にやられてきた。
人生、一寸先は光だ。
このドキドキは、CD化不可能だろう、慣れて歩み寄ってしまえば前提が覆るのだ。でも聴きたい。この初見参ライブをこそCDにすべきだ。編曲の光田健一、ベースの河上修、歌手の八代亜紀に栄光あれ。
それはさておきECMの秋は・・・ 10月、スネイクオイル、アーロンパークス(!)、ホリガー指揮ベートーヴェンブルックナー、児玉桃(!) 11月、ヒリアードアンサンブル、ジャレット『ブレゲンツ/ミュンヘン』3CD完全復刻(!!!)
名古屋に赴任している長男が出張で浅草に出没する27日は明日だ。
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