Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2013年03月11日(月) |
「心の旅 / チューリップ」1973 |
この市立函館病院は、むかし国鉄の官舎がずらっと並んでいた。 五稜郭駅のすぐ裏にあたる。 矢印の先のところに住んでいた借家があった。今は更地になっている。
10センチ四方くらいの携帯ラジオを駅前の電気屋で買ってもらった。 ラジオでベストテン北海道を聴くことにはまりはじめたぼくは、女の子ばかりの音楽クラブに入って大太鼓を叩いていたのを、やめてしまった。
女の子たちにちやほやされたり、女の子たちが鼓動と呼吸を高めて音楽する姿と一体化する恍惚のまどろみにいたぼくだったが、ラジオの音楽に夢中になったのだ。 さよなら女の子たち、ぼくはチューリップの「心の旅」のチャートを追いたいんだ。
地図の「市」の字のあたりにあった官舎の十字路で、 ぼくは自転車を停めて、自転車にくくりつけたラジオからかかかる「心の旅」のボリュームを上げた。 みんな聴け!このメロディー、この詩情、このギター・ソロ!
そんな気持ちだったのだ。夕暮れ、官舎の労働者たちが帰り道振り返ってゆく。 ぼくは、夕暮れと音楽と一体化していたのだ。 音楽に感動できるなら女の子たちも仮面ライダーカードも何もいらないんだ。
40年後、市立函館病院の屋上に行ってみた。 不治の病に罹ったら、ここから亀田港の町を見渡しながら過ごすのもいいなと思った。 でも、そんなふうにならないのはわかっている。
「心の旅」■ バックで鳴るホルンがサイコーだ。心の耳ではラデク・バボラークのホルンで鳴らしたい。
あーだから、って、理由になってねえし・・・。 「ただ単に抱きたい」、のに、理由がなければ行為に及べないのではないか?ともんもんとしている当時の童貞な若者たちに、理由があれば抱いていいんだよ!「あーだから抱いていたい!」と理由付けを宣言してすっきりと行為に及べるシチュエーションを妄想した、というのがこのヒット曲の真実だ。 明日は汽車に乗ってどっかに行ってしまうような無責任なオトコに、わたしのむすめは抱かせない!と、おれは思うよ。 よく読んだら、とんでもない歌だよな。眠りについた女性を拉致連行したい、そんで抱いていたい、だと?強姦妄想そのものじゃないか! そんで、ヤッタあとは汽車に乗ってトンズラするのだ。まったく、ひどい歌だ。 ■
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