正午、幼馴染の父親、娘、叔父、叔母、大親友が病室に集えるときに、末期がん余命3か月を2年3か月生き延びた母親が最期を迎えた。家族には最期まで気丈なことばかり言っていたけど、妹である叔母には、こんなに苦しいとは思わなかった、と、訴えていたらしい。享年72歳。火葬して、帰り道マイクロバス、札幌は鮮やかな優しい豪雪だった。逝去の報せを受けてから、どこか祝福の空気が親族を包んでいた。