Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2009年04月25日(土) |
いーぐる連続講演 「エリントンを聴け! その3 〜早解りサウンドの変遷〜」 講師:林建紀 |
いーぐる連続講演 デューク・エリントン特集 「エリントンを聴け! その3 〜早解りサウンドの変遷〜」 講師:林建紀 に出かける。
10曲目にかかった「CARAVAN」2:45にのけぞる。 つうか、エリントン的なるもの、の把握とは別にしても、特別な集団即興演奏となっている別格なもの。The Complete RCA-Victor Mid-Forties Recordings (1944-1946)はこの1曲のために購入してよい、という林さんの言葉のとおり。もー、フリージャズだといったってこの演奏には負けてんじゃん、と、思いながら聴く。こういう録音に出会えるのもいーぐる連続講演の醍醐味だ。
おれにとってエリントン、て、ウエザーリポートのロッキンインリズム、坂田明のわははオーケストラとかワールドサキソフォンカルテットのエリントン集とか、で、曲としてしか把握していなかったな。菊地雅章のピアノに気づいた95年ごろだったけど、CDで『マネー・ジャングル』を聴いてピアニストとしてのエリントンに目覚めたかな。ビックバンドの響きの発明という偉大性は、言われればそうかと考えるけれども、ホイーラーのラージアンサンブルのブレンドされた響きを堪能したあとでは、衝撃は薄まる。ビックバンドは演奏するほうが楽しそうだし。
武満徹が心酔していたエリントンというのも、この響きを、個々のミュージシャンを想定しながら作曲できたという、コンポーザーとして夢のような事態を視ていたものなのだ。エリントンは自分の楽団という楽器を持っていたという事態だ。
そして、最も重要なことは、エリントンなくしてエリントンサウンドはない、エリントンが亡くなってあのサウンドは生成できなくなった、という。 ジャズだぜー。
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