Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2009年04月22日(水) |
アブデル・ラーマン・エル=バシャ@東京文化会館 |
上野へエル=バシャ■のピアノを聴きに。
アブデル・ラーマン・エル=バシャ(Abdel Rahman El Bacha, 1958年10月23日 - )、アラブ系レバノン人のピアニスト・作曲家。■
昨年11月の『ル・ジュルナル・ド・ショパン(ショパンの音楽日記)』で6人のピアニスト、エルバシャ、ケフェレック、児玉、ジュジュアーノ、バル=シャイ、ヌーブルジェ、を、聴き、見事なまでにこの年令順にピアノの実力が並んでいることが明白であり、上昇する未知数を保持する2名(児玉・ジジュアーノ)にこそおれはピーピコ賞を捧げることにした。うしろの2名はまだまだだまずむりだ。あたまの2名(エルバシャ、ケフェレック)はもう充分に世界的な評価を得ているだろう高みは認めるが、揺らめく炎のような児玉・ジジュアーノの誘惑を上位にとった結果だった。
そのとき鉄人エルバシャと形容した、そのエル=バシャを聴いた。(彼は、6日間で16回の連続リサイタルを行いすべて暗譜でショパンの独奏曲すべて演奏する、そういうこと何度もやっているんだそうだから、おいらの鉄人という形容はぴったりだ・・・)
まさに。鉄人であって。で、11月に披露した規範演技的な涼し気に鉄人したショパン、とは、一味違った、不敵なものを漂わしたコンサートであった。「正確で強めの演奏ならいつでもできるさ、でもさ、それでいいのか?とおれはおまえらに問いたいのだが・・・」と言っているのであった。やさぐれた鉄人、というイメージだ。どんなんだ。
前半のプログラム、ベートーベン。・・・おれは最近になってファジル・サイのベートーベンをCDで聴いていて。それは、本サイト丘山さんのカデンツァVol.18を読んで、サイを聴きたくなったのだ。丘山さんがカデンツァVol.17でショパンの音楽日記に言及し、日本のピアニストを想定してみせたが、そこで「野島稔、岡田博美、中嶋香、児玉桃、他」と書かれており、「なんと、岡田・中嶋・児玉は揃っておいらがピーピコ賞としたピアニストじゃないか!で、トップバッターに挙がった野島稔とは何者だっ?」と思うのと同時に、おれはこの感性の一致にガッツポーズをしたくなった。・・・脱線しまくり気味・・・。サイのベートーベンで、サイのサイたるゆえんを感じていたばかりであった。・・・で、エル=バシャのベートーベン、なるほど
ラフマニノフの「ショパンの主題による変奏曲」
ケフェレックの公演も最近あって行く予定だったのが体調を崩しパスしてた。
23日(木)市川市文化会館、24日府中の森芸術劇場
こういうピアニストが玄人受けするピアニストだろう。
それにしても来日して公演するのは80年の初来日以来、ずいぶんありそうだ。鹿児島から北海道まで日本全国で演奏している。
「コンサートホールを楽器にしてしまう」チカラは確実にある、が、この日の東京文化会館はそこまで鳴ってはない。
エルバシャの2001年ナンシーでのストラヴィンスキー>■
(編集中)
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