Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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| 2009年04月14日(火) |
益田正洋 ギター 東京オペラシティ リサイタル シリーズ B→C |
(備忘メモ)
東京オペラシティ リサイタル シリーズ B→C 益田正洋 ギター 2009年4月14日(火) 東京オペラシティ リサイタルホール
息を呑んだ・・・のは冒頭の3分だった。こ、これは福田進一を上回るタッチだ・・・!
おれは97年頃に要町にある現代ギター社のホールに何度か通っていた。ニフティのECM会議室で、福田進一がラルフ・タウナーの「アクアレル」という曲を取り上げているというのでECMオタクのおいらは色めいたのだった。生ギターのことを、「アコギ」と言うのをそこで知った。その昔、武満徹がギターの曲を作曲したのを、ギター界の大御所が「こんなムズカシイのは弾けない」とし、現代音楽とギター界の冷戦状態があったのを、福田進一はその卓抜した技能で武満の曲を弾ききって登場し、スターになったのだ、と、きいた。福田進一の演奏に魅了された。生ギターのライブに魅了された。ハンサムな福田はMCで「なんでもナマはいいですよね?」と若い女性の観客にニヤリとしてカンペキにスベっていたのを見逃さなかった。いくつか現代ギターのコンサートに続けざまに通った。ドイツ人の現代音楽ばかり弾くおっさんにおののいた。村治佳織ちゃんという可愛らしい女の子もデビューするようで、会場で弾いたのを聴いた。CDではアサド兄弟もあった、タウナーの『ANA』もあった。そのひとシーズンで、おれのアコギの熱中は何かの理由で中断した。
益田は暴投しまくるダルビッシュかもしれない。
バッハのパルティーター、冒頭3分を過ぎてから、
ブローウェルは聴かせた。
ヘヴィなプログラムだったので・・・、なんて言わないでほしい。バタバタだったじゃないか。スッと、音の響きで瞬殺してほしい。あの冒頭の3分で感じさせた、軽いフットワークで柔らかく羽根が音符を並べるような、これまで聴いたことのない感じ、を、1曲完結させてくれればいいのだ。短い30分くらいのコンサートでもいいじゃないか。
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