Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2008年02月15日(金) |
『ホアン・コンドーリ / ディノ・サルーシ』 |
長男が母親にもらったウルトラマンチョコレート。あれえ?今年はだれもおれにチョコはくれないのか?
図書館で借りたCDをただ聴いて返しているのはなく、なにかコメントつけて、musicircusに掲げるようにしたいと思っていて、 だけどすごく不親切なメモ程度にとどまるような気がして、というのも腰をおちつけて書く時間がないままなおいらのライフタイム、 手がかりだけでも残しておいて、あとできちんと書くからね、どきんちゃん。
『ホアン・コンドーリ / ディノ・サルーシ』 Juan Condori / Dino Saluzzi Group 91年の『モホトロ』は鮮烈な印象を残すアルバムだった。83年のショックに近かったECMデビューソロ作品『カルトラム』との2枚をおれはサルーシECMのベストだと考えている。で、別格としてクリステンセンとのデュオ『センデロス』、これについてはこう記述した>■(もうちょっとうまく書けなかったものか、だけどジャズのフィールドで年間ベストに掲げられる代物だったんだ)を挙げる。 『モホトロ』は、サルーシの弟や甥、息子からなるファミリープロジェクトによる作品で、アルゼンチン録音だった、と、さっき知った。そだったっけ。16年も前のことだから忘れてしまった。いかん、作品の鮮烈な印象のデテイルもなんかうろおぼえになってるし。まずいじゃん、それ。 で、この『ホアン・コンドーリ』は、そのファミリープロジェクトの91年の『モホトロ』以来の作品、なのであった。 「サルーシは判っている。アイヒャーECMでのこのファミリープロジェクトの響かせかた、を。」と、最初に書いておいたほうがいいだろう。CDジャケの、夏の空に向かって聴取を投げかけたくなるような魅惑的なイメージ、まるで北海道のニセコアンヌプリを連想するような、カラーで見せてみろ、と、言いたくなる・・・、なるほど、カラーでないところが意図と一致か。このファミリープロジェクトが本来所持している生々しい演奏の欲望(カラー)は、アイヒャーECMの録音場所にあって抑制されている(モノクロ)のが演奏の背後に聴きとれる。で、それはそれで製品の当然の成り立ちであって、否定するところではない。生々しい演奏の欲望のままだと、けっこうつまらない作品になる可能性だってあるわけで。16年ぶりの『モホトロ』、ということでは、あの鮮烈さはない。このジャケをながめながら聴いていると、どこか哀しくもなるような暖かくもあるようなノスタルジックに浸れて気持ちがいい。でも、それでいいのだろうか。おれがECMリスナーを飛び出してジャズや即興の座標軸を手に入れようともがいたのは、この自閉の心地よさ、に、原因があったのだけど・・・。うへえー、なんなんだよ最終トラック「チリガーノ」のスローな陶酔感はよお・・・、エレキベースのつまびきに導かれて、おまえらいい仕事しすぎだって。でもおれ買わない。
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