Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2007年04月26日(木) |
ガルバレクの『イン・プレイズ・オブ・ドリームズ』を聴く |
先月末に友人と三善晃のオーケストラと合唱の作品を聴きに名古屋まで行ってきたんだけど、ほんとうに旅行をするのはいいなあ。 どんなさりげない一瞬でも、時間が経てば経つほどに、記憶が育ってゆくようなのだ。
音楽を聴くことも同じだと思う。
こないだむすめのかなちゃん(19)と、3ねんまえに行ったヤングイン倉敷の思い出でまた盛り上がったんだ。
ガルバレクの『イン・プレイズ・オブ・ドリームズ』■を聴く。この最悪なジャケとは対照的に、ガルバレクの演奏がポテンシャルとして持つ様々なイメージを貫通するちから、を、ふんだんに発揮した、類い稀な喚起力を持つアルバムだ。 ガルバレク、カシュカシアン、カッチェのトリオ作とアナウンスされただけで、「きっとダメ盤だわー」と予想していたわたしは間違いでした。 彼の集大成的名盤『聖なる儀式』2CDと二重写しに連続していることもわかるし、ガルバレクはサンプラー、シンセも繰ってある意味これは彼のソロ作といったほうが良いようだ。 そして構想したサウンドの必要に応じたカシュカシアン、カッチェの登板であった。 8曲目とか9曲目のピアノの音はなんなんだよ!ガルバレク。サウンド効果が上手すぎるじゃないか。一瞬メルドーが客演か!と思っただよ。 ややもするとヒーリングとして聴き流されるかもしれないけれど、それはそれでヒーリングでいいのだ。この卓抜した静かな演奏力。そう、「静かな演奏力」というのはヒーリングとして、ほんとうだと思う。ぼくがヒーリングというレッテルにネガティブなのは、演奏力のない演奏家がロハスの上げ底で商売演奏しているものしか聴いたことがないからなのだ。ヒーリングをウインダムヒルと置き換えてもいい。わはは。
いいぞ、ガルバレク。この路線で行ってくれ。つまり、グループはもう解散してくれ。 そして、ウエーバーとブリューニングハウスのこころに火をつけて、ウエーバーがかつて抱いていたカラーズというグループサウンドの構想を再開させてほしいのだ。 ひゃー、マリアーノとブリューニングハウスが4分の前奏加速を得て5分目に変拍子合奏で世界を揺らす名曲「サイレント・フィート」が鳴るー!
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