Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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すばらしい音楽に身を持ってゆかれると、言葉を失う。 ジャレットのラスカラ、とか、ロイドとヒギンズの2枚組、とか。
わたしたちの内奥に佇んだまま表に出ることのない、ひどく傷つきやすく、いたいけな裸の音を、わたしたちは衣でくるむ。その衣には三種類ある。カンタータとソナタとポエム。 歌うもの、奏でるもの、語るもの。 これらの衣を使って、わたしたちは、わたしたちの肉体が発するほとんどの雑音を他人の耳に及ばないようにすると同時に、はるか以前からの幾つかの音、幾つかのうめき声をわたしたち自身の耳からも遠ざけようとする。 −パスカル・キニャール著『音楽への憎しみ』(青土社)の冒頭。
図書館から借りたグールド・イン・ザルツブルク、1958年のライブ、のゴルトベルクの、CD盤が壊れていてブツブツ飛びながら、の、音を、 光が丘公園のわきに路駐して1パック298えんで買ったイチゴをぱくつきながら聴く。 空が青くて雲が止まっている。 貸し出ししていたマネリ父子のCD『Blessed』がゆうぱっくで届く。 仕事にそなえて仮眠を取らなければ。
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