昭和40年の冬。函館本線。夜に。滝川〜砂川間を走った蒸気機関車2台連結の100をこえる長さの貨車。ふぶきの白光色。ぼおおと降る吹雪の音に混じってえんえんと続く貨車の響き、が、40年間つづいている。いっしょにいた祖父は22年前にいなくなってしまった。いま、そこに戻るというのはどうだろう。定山渓。支笏湖。朱鞠内湖。深名線。