Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2005年01月10日(月) |
1981年4月24日、日本武道館でのキースジャレットを聴きながら。 |
ヨーロッパのクラシックの伝統からすれば、独りよがりの児戯であったかもしれない。 バッハを弾いてから、モーツァルトを弾いてから、の、彼のピアノソロにはある種の凄みは備わった。 かつての、青年が死を賭した恋文をつづるような真っ白なものは、夢のように消えた。いつからか。
1981年4月24日、日本武道館でのキースジャレット。
ジャズではないもうひとつの何かへ、と、種族の言語としてのジャズを継承する、との、彼にとっての折り返し地点をぼくは知らない。
今となっては稚拙な出口なしの彷徨。しかし、この録音には夢が響いている。
『ケルン・コンサート』のおしまいを飾る“天国への階段を昇る至福のコード連打”、このパターンなのである。そして、次第に、明らかに「カントリー」や、『ソロ・コンサート』のパーカッション奏法からの立ち上がり部分、の、複合再演になっている。
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