Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2004年03月09日(火) |
田村夏樹カルテット・赤目四十八瀧心中未遂の千野秀一・リトルファッツ&スィンギンホットショットパーティー |
ジャズ即興関連のライブを3つご紹介。
(1) ミュージックマガジン3月号特集「ジャズの現在形」を読んで、田村夏樹『KOKOKOKE』を購入し、そこに息づいている音楽のありように耳のプラグがスポンと抜かれたひとは多かったと思う。 3月13日(土)7:30pmから、その田村夏樹のアコースティックカルテットによるライブがあります。 場所は西荻窪、北口、西荻中央病院前の『音屋金時』(03-5382-2020)。 メンバーは、田村夏樹(トランペット)、津村和彦(アコースティックギター)、藤井郷子(アコーディオン!)、是安則克(ベース)。 「ここのカレーはとても美味しい」(田村夏樹)だそうです。 ■discography 来月にはバンクーバーへ行ってDylan van der Schyffらとのライブもあるようです。(■information) ■田村夏樹さんのエッセイ「1オクターブ」
(2) 映画『赤目四十八瀧心中未遂』のサントラを作曲・音響構成したのも千野秀一でした。 サントラには春日“Hachi”博文、斎藤徹、今井和雄、内橋和久、大熊ワタルといった日本を代表する演奏家たちがこぞって参加。 サントラでは作曲家としての千野秀一を堪能できましたが、即興ピアノ演奏のほうは、さらにすごい。 3月15日(月)7:00pmから斎藤徹+千野秀一デュオがあります。 場所は上尾市の床屋『バーバー富士』■バーバー富士のサイト 映画ファンは映画観るのに忙しいでしょうから、ときにこういうライブで音楽の数少ないホンモノに効率良く出会うのがいいと思います。
(3) 2000年の時点で「日本で今すごいバンドは東京ザヴィヌルバッハとコンボピアノとクレイジーケンバンド」と早耳ぶりを示していたおじさん磯田秀人さん。氏の企画するまさに手弁当ライブの3回目です。いつも半信半疑で出かけるわたしですが、100%の的中率でノックアウトされます。(以下、コンサートの告知テキスト)
〜お待たせいたしました!〜 第1回目のジャズ・ピアニスト菅野邦彦グループ、2回目の歌手高田渡さんに続いて第3回目のPinpoint Liveは、リトル・ファッツ&スィンギン・ホット・ショット・パーティー(Little fats & Swingin'hot shot Party ■)です。今では世界でも数少なくなったユニークなジャグ・バンド、いよいよ登場。 〜古きよきアメリカがいっぱい〜 リトル・ファッツ&スィンギン・ホット・ショット・パーティーは6人編成のジャグ・バンドです。 ジャグ・バンドとは、ブルース、ジャズ、ラグタイムなど、アメリカの黒人音楽を演奏する最も古い形態のバンドで、貧乏で楽器を買えなかった黒人の子ども達が、ウォッシュボード(洗濯板)を改良してパーカッションに、ウォッシュタブ(洗濯ダライ)にモップの柄を立ててワイアーを張ったものをベース代わりにして、路上で演奏して小遣い稼ぎをしたことが発端と言われています。 リトル・ファッツ&スィンギン・ホット・ショット・パーティーは吉祥寺の路上演奏で最近人気急上昇中のグループです。 〜今回はお捻りライブ〜 今回は、路上出身の彼らに相応しく、「お捻り(ご祝儀)ライブ」という趣向を取り入れました。チケット代をいつもよりも1000円安く(出演料もその分、安くなっています)しましたので、演奏を気に入っていただけたら、金額の多寡に関わらず、どしどしご祝儀をはずんでやってください。
【日時】3月21日(日) 【会場】下北沢アレイホール■(下北沢駅徒歩1分)約70席 【開場】14:00 【開演】15:00【終演】17:00(予定)※終演後はお酒をお楽しみ下さい。 【料金】\3,150(税込み) 【企画・制作】ピンポイント(■) info@pinpoint.ne.jp tel:03-3755-0073 fax:03-3755-2993 【ドリンク・メニュー(各\600)】 ・生ビール(サーバーから注ぎます) ・ジンジャーエール(甘味のないドライ・タイプ) ・トマト・ジュース(絶品!北海道産“オオカミの桃”) ・響天(沖縄・蔵出し7年古酒・44度)お湯割り ・黒糖酒お湯割り(ジャパニーズ・ホット・ラム) ※飲み物のプロデュースは、経堂駅前でオーガニック酒に力を入れる「つき屋酒店」さんです。
▼ 今日、ぼくん中でヒットしてんのはBoaちゃんの「Shine We Are!」です。 なにをいまごろ?ええ、なにをいまごろです。DVD大画面+ヘッドホンでの視聴で、後方から空気圧のように迫るサウンド、きもちいいです。
平原綾香の「明日」のDVDライブ、にも、なにげに感動しているわたしです。 「あの星屑」と彼女は歌います。ぼくはぼくにとっての星屑をその歌詞に代入して聴いています。
おたる寿司が練馬平和台にできたらしく、「ねたが乾いたままいつまでも回っている」「注文してから10分は待たされた」「作っているひとが見えなくて注文したものもただ流されてくるだけ」と怒りの証言者が続々であるため、拡大基調の同社株は買わないように友だちにメール。
▼ DVD『呪怨』『呪怨2』を続けて朝に観たら、けっこう笑えて面白かった。設定のありえなさ、や、どのように効果音が配されているか、を、観た。 ありがちな文法的な枠内に収まっている効果音で、取って付けたような主題歌といい、サントラは面白くないだろう。
ぼくは昭和36年生まれで、怪奇大作戦、ウルトラQ、ウルトラマンを同時代的に、圧倒的な“刷り込み”で聴いた世代だ。 そのせいか、 即興、アヴァンギャルド、前衛、実験とジャンル分けされている音楽の受信においては、そのように聴いてしまっている。
つまり。ディレク・ベイリーの即興ギターを、エイオット・シャープのカーボーンのサウンドを、ハラダマサシのコンダンクションのサウンドを、そのようにも聴いてしまえている自分がいる、のである。ゼットンの声、ギャンゴの声、ゴジラの声、のように。 言うまでもなく、怪獣の声というのは、当時の最先端、現代音楽の作曲家たちが、電子音響スタジオで開発した“音”をベースに作られている。
このことは、当時6歳とか7歳だったガキどもは、現代音楽の最先端の成果を、ものすごい強度で聴取していた事実を示している。
また、たとえばディズニーのアニメにバック・トラックとなっているオーケストラ・サウンドの凄さ、である。 アニメーションの動きに合わせての即興的なオーケストラの演奏というのは、コンセプトとしては実に先行しているものだ。 このことを示唆したのは音楽評論家の福島恵一さんだった。
今日もしっかり音楽とたたかおう。
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