Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
DiaryINDEX|past|will
2004年03月05日(金) |
「Everything (It’s You) / Mr.Children」 |
「Everything (It’s You) / Mr.Children」 (ちょっとラフに書いたので、後に加筆したい。参考意見求む。)
子どもがいて、カミさんもいて、それでもいやおうなく誰かを好きになることは、ある。 「Everything (It’s You)」を歌ったときの桜井くんがそうだったと、思う。 そのようなシチュエーションでなくしては、この曲にあれだけのリアリティは感じない。歌詞の必然がない。
「STAY 何を犠牲にしても手にしたいものがあるとして それを僕と思うのなら もう君の好きなようにして 自分を犠牲にしてもいつでも守るべきものはただ1つ 君なんだよ いつでも 君なんだよ」
何を犠牲にしても手に入れたいきみ、を、手に入れるためには、いちばん犠牲にしたくない家族を犠牲にしなければならない。 家族を犠牲にするなら、自分が犠牲になったほうが、まし。 「もう君の好きなようにして」 自分で手を下せないでいる家族という犠牲。 STAY は、そこに居て、待っててそこに居て、今すぐに行くから。 でも、行けない。 「僕が落ちぶれたら、迷わず古い荷物を捨て君は新しいドアを開けて進めばいいんだよ」 自分が払う犠牲が君にとっての重荷には決してなってほしくない、という叫びがこの一行の背後に横たわっている。
かなり辛い状況下でのラブソングである。 聴いてみるとわかるとおり、”STAY”を基底にして丁寧に韻を踏んでいる。そこに、“正気”を漂わせているあたりに、桜井の凄味がある。
桜井くんはこの曲のあとバンドを休業させて“君”のもとにたどりついた。
|