Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2004年02月02日(月) |
竹田青嗣・ユニバーサルシンコペーション談義・年間投票でベスト15位の中に4枚もECM |
ちくま新書393、と、こう、番号に執着するのは仮面ライダーカード、SFマガジン、サンリオSF文庫、ECMレーベルと、わたしの人生です。
『現象学は<思考の原理>である』竹田青嗣(たけだせいじ)著(ちくま新書393)を3時間15分で読んでしまう。 ようやくピンとくる現象学のテキストに出会って、ちょっとうれしい。「確信成立の条件と構造」「公共的な妥当性の一般的信憑」とか。
“人間は幻想的エロスをその本質とします” ヨシっ!来た!そのままそのまま。なかなか言い切れないもんです、こうは。
■竹田青嗣さんのサイト
▼ 20年来のECM友だち(老後は彼と縁側で、渋茶とジャズとECMで過ごす余生になっている)が電話をくれた。 「あっはは、読んだよユニバーサル・シンコペーションの評。ガルバレク10点、ほかは採点不能だって?たしかに、ガルバレクが異様に上手いけどさー。ヴィトウスとデジョネットはいいんじゃないのー?」 「そりゃ、ベースとタイコは最初に録音したらしいからねー」 「えー?あれ、バラバラに録音してんの?・・・たしかにマクラフリンやブラスセクションの入っているトラックは音がちょっと、と、思ったけど」 「そんなのわかります?」 「うーん。今はデジタルだから、できるのかな。そういうの、アナログ時代には考えられなかった。でも、そんなのどこで知ったのよ。」 「ヴィトウスのインタビュー。 ■jazz review ヴィトウスのインタビュー記事 いっちばん最後にガルバレクが録音してんだから。」 「だからガルバレク・カラオケになっているんだな。」 「このアイディアはヴィトウスがアイヒャーに打診して、経費を出してくれ、と要求したらしいんですよ。で、アイヒャーは断ったの。」 「そりゃー、断るわな。」 「だからヴィトウスは自腹で録音して、アイヒャーに聴かせて、そんでアイヒャーと構成した。」 「だからクレジットが produced by Manfred Eicher and Miroslav Vitous。」 「ユニバーサル・シンコペーションって、ヴィトウスの会社の名前。チェコのオーケストラのパーツ別音素材を売っている、という。」 「なんだ、会社の名前か。ヴィトウスはそういう仕事をしていたんだ。」 「でも、今年はガルバレクとヴィトウスとデジョネットでツアーするみたい。」 「うおおお。そのトリオ、すごいライブになるよ。ガルバレクのグループより聴きたい。」 「チケット買ったんですから、そういうこと言わないでくださいよ。」 「それより、まーくん、SJ買った?」 「なんでですか。」 「いや、年間投票でベスト15位の中に4枚もECMが入っているんだよ。おれ、嬉しくてつい買ってしまった。」 「4枚って?ジャレットの『Up For It』のほかは? スクラヴィス? クルヴォワジエ? トロヴェージ? ジョンテイラー? アビュエール? ウールムラッド?もしかして、ポールギーガー?」 「あのねー。ホランドのライブ、と、アートアンサンブルのトリビュートレスター、と、このユニバーサル・シンコペーション。」 「そうですよねー。でも、すごくよくわかる、この4枚だっていうのは。ジャズだも。」 「え?ユニバーサル・シンコペーションはジャズじゃないんだろ?」 「ジャズじゃないです。」 「まーくんの言うジャズ、って、わかんねえな。」 「そうですねー、じゃあ今度のロヴァ耳で書きますか。」 「わしが感じるジャズがジャズである、って書くんならいーよ。」
■musicircus
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