Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2004年01月16日(金) |
大友良英NJQは新宿ピットインで入場できないくらい人気が沸騰している・『モスラ・フライト/高木元輝』 |
きのう聴いた『フットルース/ポール・ブレイ』で叩いていたタイコ、ピート・ラロッカのリーダー作『Basra / Pete LaRoca』(BlueNote : 1965)。 サイドメンはジョー・ヘンダーソン、スティーヴ・キューン、スティーヴ・スワロウ。 ピート・ラロカ(1938.4.7〜)はこの3年後、弁護士になるために一時的に引退している。 まあ、この時代にはロイ・ヘインズがいたんだから、B級どまりな感は否めないものの、もっと張り切るタイプのひとだったらジャズ史の中で面白かったかもしれない。
友だちと話していて、 そいえば大西純子というピアニストがいたなあ、大西純子のおかげで日本のジャズ維新とかにスポットがあたった時代があったよね、大西純子のピアノは別格だったから今弾いていないのは惜しいよね。 ミュージックマガジンの松尾史朗は林栄一と芳垣安洋に関しては徹底して否定的な姿勢なのは、どうしてだろうねー。 高木元輝の伝説的なLP『モスラ・フライト』が復刻されたんだよー。 って、自分のサイトで書いたけど・・・■「70年代日本のフリージャズを聴く!」 第2期 全10タイトル
『モスラ・フライト/高木元輝』■ フリー・ジャズの時代も70年安保も遠くに過ぎ去った1975年に、北九州のライブ・ハウスで、演奏者や聴衆、主催者の手が届かないちからによって、それは状況というしかない必然によって、何かが召喚されたのだ。いきなりインする演奏、1曲目数分でサックス・トリオ編成のジャズを聴いているということさえ忘れる。ジャケットの図像が、夜、であり、地方(といったもの)、であり、時間の停止(時計)、であり、時計の上に光臨する白。(そう我々は、この日の実況録音盤を聴いているのではない、交信と憑依をしているのだ)。現在において再現不可能な名演・名盤と言えるだろう。この奇妙に懐かしくもある音の匂い。この盤との遭遇の有無が、日本のジャズ・リスナーを分ける、と、思う。(この演奏がAECの「People in Sorrow」へと連なっている、ことは曲目でわかるよね)
▼ 大友良英のニュージャズクインテットは新宿ピットインで入場できないくらい人気が沸騰している。
『山下毅雄を斬る/大友良英プレイズ・ミュージック・オブ山下毅雄』(P-Vine : 1999) 大友がニュージャズクインテットを結成するきっかけとなった作品。 あまりに面白いのでずーっと聴いてしまう。
(以下、CDの紹介文をそのままコピペしました) 山下毅雄がテレビのドラマやアニメのために作った名曲を、大友良英が多くのミュージシャンを使ってリメイクしたアルバム。「プレイガール」、「ルパン三世」、「ジャイアントロボ」、「スーパージェッター」、「悪魔くん」、「時間ですよ」、「七人の刑事」、「ガンバ」、「冒険ガボテン島」、「佐武と市捕物控」、「大岡越前」、「煙の王様」の各番組で流れた曲全16曲と、最後に山下に捧げた大友とSachiko Mによるオリジナル演奏1曲を収録。参加バンド / ミュージシャンは大友良英ニュー・ジャズ・クインテット、Novo Tono、Hoahio、天鼓、遠藤賢司、山下透、チャーリー・コーセイ、伊集加代子、今掘恒夫、鬼怒無月、山本精一、その他大勢。 (以上)
■大友良英 ニュー・ジャズ・クインテットについて語る
ひきつづき『大友良英 New Jazz Quintet LIVE』(DIW : 2002)を聴く。 かつてのフリージャズが持っていた楽曲的な骨格を不穏な雰囲気を現代に蘇らせているライブ。 友だちはこれを5つ星と激賞していたが、ぼくにはまだ楽曲へのリスペクトが勝った演奏に感じられて、どこかまだ捏造感につきまとわれながら聴いてしまう。ここは変拍子多用系のドラマーに時間の主導権を渡して逸脱の瞬間を捉えてほしいと思う。なんとも従事してクールなのが狙いならばこれでオッケーかなあ。この素晴らしい演奏に、観客への教育的配慮といったものを聴いてしまうわたしは、やはり旧世代系オヤジなのだなあ。ジム・オルークの「Eureka」になごまされて夜は更けてゆくのであった。
『ONJQ + OE大友良英ニュー・ジャズ・クインテット+大江達也』(P-Vine : 2003) これの1曲目30分近くにもわたる「Double Density」、ほとんど5分くらいにしか感じない、息の詰まる感覚。これはもう凄い。菊地成孔のサックスの登場、大友良英のギターの登場、に、シビれる。
来月2月6日・7日と新宿ピットインでライブがある。 なんと、アルフレッド・ハルトがゲスト参加でのニュー・ジャズ・クインテットである。 これはもう昼の部から観て、開演前の彼らのリハーサルの音から聴くべきでしょう。
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