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2011年01月24日(月)
映画「森崎書店の日々」を観ました










夜、映画「森崎書店の日々」を観に、サロンシネマへ立ち寄りました。
まぁ、どうして週の頭かというと・・・
単純に、メンズデーが月曜日だから(笑)
僕は、映画は夜見に行くのが好きですし、疲れているときのほうが感情移入できるので。


貴子(菊池亜希子)は、裏切られた失恋で、会社を辞めてしまった。そんなとき、おじのサトル(内藤剛志)から、おもいがけず電話がかかり、うちの古書店に来ないかと。サトルの手書きの神保町の絵地図と手紙も送られてきて・・・貴子は、こころが傾き、荷物を持って、地下鉄から神保町の駅を降り、はじめて神保町へ。サトルの小さな古書店「森崎書店」の2階に借り暮らししつつ、書店を手伝うことに。やさしいサトル、神保町のさまざまな人たち、そして、店の古書に触れていくにつれ、どんどん本と神田神保町の世界に引き込まれていく。そして失恋の痛手を癒していく・・・

まぁ、ストーリー的には、予想通り、最初から最後まで抑揚のない、おだやかなストーリー。正直、おもしろさは期待はしていません。

それよりも、神田神保町の古書店街の風景や、古書店の雰囲気、街の人々・・・そんな街の空気を映画から感じたいという想いが強くて。

貴子は、サトルに連れられ、すてきなカフェへ連れて行かれ、そこでやさしいマスター(きたろう)や、アルバイト(田中麗奈)と出会ったり。森崎書店でのいろんなお客さんとのふれあいがあったり。

サトルも、マスターも、「神保町の生活を楽しんでよ」と。
神保町は、貴子にとって、人生の休息時間になっている・・・そして、サトルたちの、すてきな言葉によって、神保町の世界によって、貴子は前向きに変わっていく。

サトルにも、いろんな過去があり、辛いこともあったけれど、やはり結局、僕の居場所は神保町だったということを、しみじみ貴子に語っていた。



おなじ、神保町を舞台にした映画「珈琲時光」は、ちと難解な部分のあるストーリーや演出でしたが、この「森崎書店の日々」は、実にわかりやすいストーリーだと想う。

どちらにせよ、神保町、古本の街の雰囲気を丁寧に描かれている。


貴子が、小さな古書店で、値札を貼り、本に値付けをし、サトルと、神田古本祭りに出店したり、車で本の引き取りへ出向いたり、古本の入札へ行ったり。古書店のさまざまな仕事も、さらっとだけれど描かれていたし、貴子が、古書街のいろんな古書店にさまよっていくシーンも印象的だった。豆本や本屋のしおり・・・そんな細かなアイテムも、映画のアクセントになっている。

借り暮らしの2階で、ほとんど読書などしてこなかった貴子が、ふと、たくさん積み上げられているデットストックの古書を、目をつぶって、指で辿り、パッと目を開けたところで指にさしている本を抜き取り、読んでいくシーンも印象に残りました。どんどん読書、本の世界にひきこまれていく。


劇中の音楽も、静かなピアノの曲だけ。
シンプルに、そしてじんわりと、神保町の暮らしが描かれていって、人のやさしさがジーンと伝わっていく。

そんな映画でしたよ。

珈琲時光を見たときも、浅野忠信くんが店主の役だった、古書店、いいなぁって想ったけれど、こんどは内藤さんが演じる店主の森崎書店もいいなぁ。ぜひぜひ、古書店の店主をしてみたい!!

神保町へ、こころがぐっと向いてしまいます。


ひとつ、想ったのが、どちらの映画も、神保町=古書=カフェ

なのですが、実際、神保町=古書=カレーライス店という気がします。
神保町には、カレーライスのお店が極端に多い。
昨年、東京から戻ってきた友人の子に、聞いてみたら
買った本をすぐ読むのに、都合のいい食事がカレー・・・だから、昔から定着してしまったという理由を語っていた


ともかく、神保町の魅力を、うまくまとめて描いた映画って気はします。

さ、次は映画、なにを見に行こうかな
(サロンシネマ、一時期よりは足を運ばなくなったけれど、相変わらずすきな映画館です)



コバルト

広島在住
文筆とカメラとここちよい暮らしが好き
ホームページ⇒http://www.geocities.jp/cobaltblue21jp/

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