夜、映画「森崎書店の日々」を観に、サロンシネマへ立ち寄りました。 まぁ、どうして週の頭かというと・・・ 単純に、メンズデーが月曜日だから(笑) 僕は、映画は夜見に行くのが好きですし、疲れているときのほうが感情移入できるので。 貴子(菊池亜希子)は、裏切られた失恋で、会社を辞めてしまった。そんなとき、おじのサトル(内藤剛志)から、おもいがけず電話がかかり、うちの古書店に来ないかと。サトルの手書きの神保町の絵地図と手紙も送られてきて・・・貴子は、こころが傾き、荷物を持って、地下鉄から神保町の駅を降り、はじめて神保町へ。サトルの小さな古書店「森崎書店」の2階に借り暮らししつつ、書店を手伝うことに。やさしいサトル、神保町のさまざまな人たち、そして、店の古書に触れていくにつれ、どんどん本と神田神保町の世界に引き込まれていく。そして失恋の痛手を癒していく・・・ まぁ、ストーリー的には、予想通り、最初から最後まで抑揚のない、おだやかなストーリー。正直、おもしろさは期待はしていません。 それよりも、神田神保町の古書店街の風景や、古書店の雰囲気、街の人々・・・そんな街の空気を映画から感じたいという想いが強くて。 貴子は、サトルに連れられ、すてきなカフェへ連れて行かれ、そこでやさしいマスター(きたろう)や、アルバイト(田中麗奈)と出会ったり。森崎書店でのいろんなお客さんとのふれあいがあったり。 サトルも、マスターも、「神保町の生活を楽しんでよ」と。 神保町は、貴子にとって、人生の休息時間になっている・・・そして、サトルたちの、すてきな言葉によって、神保町の世界によって、貴子は前向きに変わっていく。 サトルにも、いろんな過去があり、辛いこともあったけれど、やはり結局、僕の居場所は神保町だったということを、しみじみ貴子に語っていた。 おなじ、神保町を舞台にした映画「珈琲時光」は、ちと難解な部分のあるストーリーや演出でしたが、この「森崎書店の日々」は、実にわかりやすいストーリーだと想う。 どちらにせよ、神保町、古本の街の雰囲気を丁寧に描かれている。 貴子が、小さな古書店で、値札を貼り、本に値付けをし、サトルと、神田古本祭りに出店したり、車で本の引き取りへ出向いたり、古本の入札へ行ったり。古書店のさまざまな仕事も、さらっとだけれど描かれていたし、貴子が、古書街のいろんな古書店にさまよっていくシーンも印象的だった。豆本や本屋のしおり・・・そんな細かなアイテムも、映画のアクセントになっている。 借り暮らしの2階で、ほとんど読書などしてこなかった貴子が、ふと、たくさん積み上げられているデットストックの古書を、目をつぶって、指で辿り、パッと目を開けたところで指にさしている本を抜き取り、読んでいくシーンも印象に残りました。どんどん読書、本の世界にひきこまれていく。 劇中の音楽も、静かなピアノの曲だけ。 シンプルに、そしてじんわりと、神保町の暮らしが描かれていって、人のやさしさがジーンと伝わっていく。 そんな映画でしたよ。 珈琲時光を見たときも、浅野忠信くんが店主の役だった、古書店、いいなぁって想ったけれど、こんどは内藤さんが演じる店主の森崎書店もいいなぁ。ぜひぜひ、古書店の店主をしてみたい!! 神保町へ、こころがぐっと向いてしまいます。 ひとつ、想ったのが、どちらの映画も、神保町=古書=カフェ なのですが、実際、神保町=古書=カレーライス店という気がします。 神保町には、カレーライスのお店が極端に多い。 昨年、東京から戻ってきた友人の子に、聞いてみたら 買った本をすぐ読むのに、都合のいい食事がカレー・・・だから、昔から定着してしまったという理由を語っていた ともかく、神保町の魅力を、うまくまとめて描いた映画って気はします。 さ、次は映画、なにを見に行こうかな (サロンシネマ、一時期よりは足を運ばなくなったけれど、相変わらずすきな映画館です) メール|Twitter 前日の日記へ|月別日記リスト|過去の日記リスト |次の日の日記| コバルト 広島在住 文筆とカメラとここちよい暮らしが好き ホームページ⇒http://www.geocities.jp/cobaltblue21jp/ 文筆依頼、感想などは、メールでよろしくお願いします メール⇒こちら My追加
前日の日記へ|月別日記リスト|過去の日記リスト |次の日の日記| コバルト 広島在住 文筆とカメラとここちよい暮らしが好き ホームページ⇒http://www.geocities.jp/cobaltblue21jp/ 文筆依頼、感想などは、メールでよろしくお願いします メール⇒こちら My追加