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2008年06月04日(水)
「おもてなし」と「御接待」

「おもてなし」

最近、モデルチェンジした日産ティアナのCMで、壇れいさんと豊川悦司さんが、それぞれ、和のシックな世界観を、「おもてなし」というキーワードで表現している。

ティアナに乗ること、乗せることが、おもてなしになるのかどうかはさておき、「おもてなし」という言葉が、なぜかここちいい。

日本人って、人をもてなすのが上手じゃないような気がする。
友人や家族を招いて、ホームパーティーをしたりとかって、すてきなことだなって思うけれど、日本人の意識で、そういうことをするというものは、あまり多くない

だけれど、茶道という日本古来の文化は、人をもてなすこと、一期一会の精神で成り立っている。凛とした空気、礼儀作法、引き締まった心で、人をもてなす。一心に、お茶を点てることに集中し、お出しする。

僕も、以前習っていたのだが、その精神や世界って、奥が深くて、でも、とてもここちよくて。


「御接待」
人生の楽園って番組で、お遍路に向う、熟年のご夫婦を紹介されていた。
第二の人生、ゆっくりと二人で歩く。その中でお遍路に挑戦する。ご主人は、定年後、めっきりやさしくなって、奥さまにやさしく接している。お遍路の様子の中でも、その仲のよさが伝わった。

お遍路のルート沿いには、「御接待」という風習がいまも根付いている。お遍路されている人に、みなさんがほどこしていく。このご夫婦にも、お菓子や、果物、飲み物、そして、マッサージのお店では、足湯やマッサージを御接待する。たしか、無料で泊まらせてあげるお店もあるはずです(もちろん食事付きで)でも、一番のほどこしは、そうした地元の方たちのこころなのかもしれません。そうしたふれあいがあってこそ、お遍路の苦しさが乗り越えられる

こういう、風習が、いまも大切にされていることって、すてきなことですよね。

おもてなし、御接待。

要は、自分がしたことは、いずれ自分に帰ってくる。
人は人と支えあって生きている。

そうした基本的なことを、改めて気づかせてくれる
そんな2つの言葉。



コバルト

広島在住
文筆とカメラとここちよい暮らしが好き
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