お正月に行った小旅行のおみやげを、数日前、仕事関係の友人に届けに行ったとき、 「○○さん、こんどはいっしょにどこか旅いきましょーよ」 と声をかけてくれた。あら、嬉しいじゃないの・・・ 同姓でも、もちろん異性ならばなおさらだけど、こんな言葉をかけてくれるのは、特別嬉しいモノです。旅って、やっぱり気のしれた人とじゃないと、行けないものね。あ、それと、好奇心とのんびり力のある人。誘っていただけることにカンシャですわ。
この年末に読んだ、女優の山口智子の紀行書「手紙の行方―チリ」の中で、
「旅とは手紙を綴ること」 という言葉が出てくる。愛しい人や自分の知らない自分、まだ見ぬ出会うベき人たちに、綺麗だねとか、疲れたねとか、そんな心の声をつぶやきあって、こころが揺さぶられ、誰かと分かち合いたい・・・そんな意味を込めた言葉だそうです。
僕は旅は好きなので、日頃、本などでよく「旅とは・・・・」という言葉を見つけたら、書きとめてしまう癖がある。人それぞれ、旅をいろんな言葉でたとえてる。ある有名な作家は、「旅とは人生の縮図である」と書いていたり。ある広告では「旅は人生の浮力です」というキャッチを付けていた。「遠くへ行きたい」というテレビ番組の中で、昨年亡くなった渡辺文雄さんが「旅とは出逢いである」ということをナレーションでおっしゃっていた。 「旅とは?」っていう質問をすると、案外いろんな言葉が出てきて面白い。「人生とは?」とか、「恋とは?」とか。そういうのと同じで。
僕にとって旅はなんだろう? 僕はひとり旅が多いのですが、ひとり旅をする人の目的で多いのって、 「自分探しの旅」 だったりすると思うんです。 でも、ぼくは違うなぁ。自分なくしの旅。旅をスタートする直前までの自分と決別するための旅。そんな自分に捨てて区切りをつけるための手段って要素が多い。自分を探そうなんて思わない。そんなに簡単に見つかるものではないしね。ま、行きたい場所へ行って、いろんなものをみて。そんな単純なものです。
月曜日、たまたま朝、テレビを見ていると、竹内結子さんが出演してて、「旅が好きで、ほとんどひとり旅。ふらっと出かけてしまうんです!」と語っていた。24歳には見えない、大人びた落ち着きのある佇まいの女優さんだけど、きちんとひとり旅を楽しめるというところでも、その部分が現れてるね。ひとりきりに身を置いて、人恋しくなってきたら、帰るというパターンの旅が彼女流だそうだけど、きっともともと感受性の強い人だから、日常の仕事や生活の中でのバランスをとるためのひとり旅なのかもしれないね。
あなたにとっての「旅」とは、なにですか?
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