時には母のない子のように だまって海をみつめていたい 時には母のない子のように ひとりで旅に出てみたい だけど心はすぐかわる 母のない子になったなら だれにも愛を話せない
時には母のない子のように 長い手紙を書いてみたい 時には母のない子のように 大きな声で叫んでみたい だけど心はすぐかわる 母のない子になったなら だれにも愛を話せない
寺山修司の代表的な詩の一つ。
どんなに人は愛されても、愛しても、心というものはすぐかわる。 そんな人間の限界や矛盾というものを、わかってはいるのだけど、それを受け入れることを恐れている。 それを受け入れるこころを持たないまま、人を好きになったり愛したりすると、のちのち憎しみを生むことになる。「相手が裏切った」という感情へとかわっていく。
本当に、こころがわりが怖い。 どんなに深く愛しても、好きになっても、言葉で、行動で、毎日伝えても、相手の気持ちは永遠ではないという現実。 いつも不安と隣り合わせで、愛する人と向き合わなくてはならない自分。 どんなに相手に愛されても、不安は全くぬぐいきることができない。 不安で不安で不安で・・・ 人間不信という問題とは全く違う。被害妄想といわれればそうかもしれんが。
唯一、安心できるのは、抱きしめてるときだけなのだろうか・・・
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