Land of Riches


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 2024年10月06日(日)   Stargazing [後編] 

私はオタクにしてはぬるい方で、同日に同一コンテンツをリピートした経験が全くありません。
あれだけ通った映画刀剣乱舞「継承」でも、1日に2回以上見た日は皆無です。
舞台のマチソワ通し観劇もやりません。人生で唯一昼夜通したのはとうらぶ無双のイベントだけです。

審神者は遠征先の飲食や土産情報には貪欲に食いつくクラスタですが、それでもイベント自体が
2日連続開催であればそちらを優先し、スルーして観光に繰り出す人は少数派。遠征費もったいないですからね。
だから、サンドーム開催2日目に無視して定期観光バスに乗った私はかなりの酔狂なのです。
昨今の運転手不足で定期観光バスの運行が休止されている地方も多い中(私が佐渡行きを断念した
最大の要因もこれ)、新幹線開業に合わせたコンテンツとあって参加者数名でも京福バスは動いてくれました。

定期観光バスが午前と午後で切り分けられていたのも助かりました。午前は恐竜博物館と越前大仏。
大仏はバブル期に金持ちが私財を投じて建設したもので、地元ではお荷物扱いされていたようですが、
今では外国人観光客が押し寄せている観光資源に変容したとか。物の評価は時代と共に変化していくのですね。
私は午後の永平寺→朝倉氏博物館コースに参加。一乗谷、どうしても見たかったんです。
(本当は自力で移動した方が車窓観光ではなくじっくり見られたのですが、永平寺も行きたくて…)

午前中は北ノ庄城の跡にある柴田神社の参拝からスタート。一乗谷はその名の通り、攻められるのを恐れた
広くもない谷間(その谷間を街で埋めてしまったのが朝倉氏の実力ではありますけれども)で、
開けた港よりに拠点を移した柴田勝家の発想は紛れもなく織田家…信長の流れなのです。
(江戸時代になると松平氏が近所に移して福井城となり、県庁所在地としての現在に至る)

前夜食べたフォロワーさんお勧めの小鯛の笹漬けは要冷蔵で持ち帰れそうになく土産で飼うのは断念。
同じく若狭の名物であるへしこ(名前の響きが素敵)のおにぎりを食べながらバスの出発を待ちました。
どちらも塩辛く、ご飯は進みますが、大昔、海鮮を保存するのがどれだけ大変だったかと思いを馳せます。

蕎麦畑の広がる車窓を眺めつつ移動し、まずは永平寺。冬は雪深い修行道場は、全国の禅宗僧侶からも
修行先としては最近は敬遠されがち(もう1箇所、神奈川県にある寺の方が人気)なのだか。
修行中の僧に与えられるスペースはとても狭く(1畳半くらい?)私なら耐えられそうにありません。
前日に訪れた善光寺が、言ってしまえば俗の極みみたいな雰囲気だったので、対比が印象的でした。
観光客の通路は修行中の方々とは基本的に導線が重ならないよう設計されていました。
だから遠くからお一人お見かけしただけでしたね。バスへの帰りにごまソフトクリーム食べました。

一乗谷の復元風景を車窓見学した跡はできたばかりの博物館へ。中庭の花壇すら越前和紙で再現した
朝倉館の再現は圧巻でした。とにかく信長が悪者扱いで、長谷部推しとしてはどう受け止めていいのやら。
文化レベルの高い支配を朝倉氏が行っていたのは多彩なラインナップの遺品からも間違いなく。
ただ、史実として朝倉氏は焼き討ちされて滅びたのです。城趾は自然に還り土に埋まりました。
それが昭和になって掘り起こされ、一乗谷は再現を試みることができたのです。
唯一、発掘でどうなっていたのか分からないのが屋根だとか。ここは絵画などから再現したのでしょうか?

バスガイドさんにバッグへつけていた廻の長谷部パスケースを見つけられてしまい、つっこまれてしまうなど
(事情を知らない福井県民にはサンドーム福井関連ののXトレンド入りは不思議でしか無かった模様)
ドキドキの展開もありましたが、総じて福井の人たちは優しく、お高く止まった金沢や
堅実過ぎて遊びのない富山とは違う県民性を持った人たちが住んでいるのだと感じました。

2024.12.4 wrote


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