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 2024年05月09日(木)   戦友 

舞台カミシモ3決戦前夜篇を見てきました。会場は初めてのIMMシアター。
東京ドームホテルの手前に今年できた劇場で、こけら落としは木原さんが
座長を務めた『ばくおぺ』でした。比較的小さめで、音が少し聞き取りづらいかな…?

今回はアマゲンがメインで、実質の座長は現多役の陳内さん。
ノノクラゲとねあんでるが参戦し、残りの3組は11月のTVシリーズ後の舞台に出ます。
公式からコンビごとのペンラカラーも提示され、全員曲では客席がアマゲンの黄色に
染まるのではないかと危惧していたのですが(入場前はやたら言式のバッグを
持っている女性見かけたし)意外と割れてました。さすが男士率高いだけはある?!

コンビの関係が危うくなるも、なんだかんだで丸く収まって終幕を迎える。
時代劇ばりに確立したお約束の展開は不安や心配いらずで、午後半休取るだけでも
朝から職場で奔走しなければならずIMMシアターの所在さえ当日調べた私には
とてもありがたいです。諸注意ですら目を通さない観劇なんていつ以来でしょうか?

とうとう湘南劇場は作中世界で取り壊されスケート場に。このスケート場が無いと
大成しないアスリートがいて歴史が変わると未来から派遣されていたタイムパトロールの
天野(梅津さんas)は上司から帰還命令を受けますが、頼み込んでパチファン3回戦を
アマゲン最後の漫才と決めます。祖父母に育てられた民宿SHONAN HOUSE(今回の舞台)を
継ぐか迷っている相方の現多、じゃない方芸人が入れ替わってしまったノノクラゲ、
ドバイに飛んで全く成果を得られなかったねあんでると紆余曲折のお涙頂戴ものを
繰り広げた末、ノノクラゲとねあんでるは3回戦を突破。アマゲンは天野が
板の上で泣き崩れる醜態を晒すも、それが幸いして売れない芸人として存続決定。
(歴史改変にならない程度の存在にしかならないと判断された)
天野は現代に“帰化”し、もともとやりたかったコントをやっていくことになりました。

相変わらず真顔でとんでもない言動を繰り出してくる梅津さん面白すぎるんですよね。
しかも無駄に顔がいい(笑) 6人とも演技に安定感あって安心して見ていられました。
まあ、演劇として1万円超える演目かと言われたらやや疑問でもありますけど、
ライブパートが結構長く、かつ客席下りが何度もあって(今回無駄に通路席でした)
昨今の2.5次元好きには大好評ではないかと思われます。ダンスも皆さんキレキレでした、

もともとカミシモは荒牧さんが数年の時間をかけて日テレで送り出したプロジェクトです。
今日も演劇ドラフトのスピンオフでディナーショーとライブの開催が発表されるなど、
荒牧さんは2024年だけでもいくつ新たな企画を繰り出してきたか、数え切れません。

最近では若手を起用しすぎて(荒牧さんが自ら声を掛けた模様)一部で物議を
かもしている結合男子や昨年のキャッテリアのように自分は一歩下がった立ち位置が多め。
明治座で三国志という自分の好きな分野をやった際も、本当は梅津さんとW主演を
やりたかったわけではない様子。全ての企画が歓迎され、成功したとはいかずとも、
2.5次元の未来のため常に切り込み続けているのは間違いありません。

昨日もお風呂に入りながら考えていたんです。今、人気のある2.5次元俳優とは
荒牧さんを除いたら誰なのかと。GWスマホ不調で実家では珍しくバラエティ見てましたが、
山崎育三郎さんのようなミュージカル俳優でも、「ミュージカル俳優」という
枠組みでTVなどでは一つ下に見られる現状と戦ってきたのだと知りました。
2.5次元俳優は更にその下です。有澤さんや岡宮さん、崎山さんは2.5次元というより
ミュージカル俳優、ストレートプレイの役者と言った方が良さそうな感じで。

荒牧さんには和田さんのように役者として共に戦う戦友は少なからずいますが、
業界の未来を共に切り拓くプロデューサーとしての戦友はまだいないのではないでしょうか。
Pastureも人数は増えていますが、頼もしき戦友とまでは至っていないように見えます。

今作のカミシモにもちらりと映像出演していましたが、この舞台だって
いわば荒牧さんの戦利品の残り香みたいなものです。いまだに楽しめていることに
感謝するしかないのでは…と思いながら推しのいないステージを眺めていました。


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