Land of Riches
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2023年06月25日(日) |
Omnia unus est |
映画「愛のこむらがえり」に和田さんが…脇役(主人公の当て馬)なのに 舞台挨拶に登壇するというので、初めてのヒューマントラスト渋谷に行ってきました。 ミニシアターって映画館なのに前の人の頭でスクリーン欠けちゃうんですね(どんな感想) あとキャスト撮影タイムがあると思わず、スマホの電源切ってたので乗り遅れました(残念)
高橋監督はプロデューサーとしても活動されていて、和田さんが長谷部で ブレイクする以前からの知己の様子。映画は2021年秋に主に調布で撮影され (和田さん達が働いている設定のパン屋も調布市に実在するそのままの名前で登場) 出演者が不祥事でお蔵入りになったのかと心配する程の期間を経ての公開でした。
くすぶり続ける映画監督の卵と、彼を狂信的なまでにサポートするヒロイン。 和田さんはヒロインの勤務先で横恋慕する司法試験7回落ちの弱い男役でした。 本人も弱い男を演じるのは珍しいと話していましたが、ヒキゲキで少年の心を 演じた時に通じるものがあるとtwitterで見かけて、それもそうかも、と思いました。
主人公とヒロインがパン屋の前でやり取りする中、生地をかき混ぜるスピードが 早くなったり遅くなったりするのは和田さんの提案で採用された演技でしたが、 尺の都合でバサバサとカットされてしまう映画の宿命で断片しか本編には残らず。
この映画はフィクションなので、最後は主人公の脚本が柄本明さん演じる 大御所俳優に認められ、きちんと撮影に入れるシーンで終わるのですが、 途中に出てきた映画の資金繰りの話、めちゃくちゃ耳が痛かったです。
低予算映画として主人公たちが8年以上かけて貯めようとしていた額が2000万円。 主人公たちが途中、業界の厳しさを指摘されるシーンがあるんですけど、 邦画は耳目を集める原作・キャスティングがないと出資してもらえないと言われるのです。
サッカー界も厳しいですが、芸能界はもっと厳しい世界だと刀剣乱舞から 2.5次元に“再遭遇”した身として常に痛感しています。安定とは真逆の世界。 事務所の強弱や、歴史が編み上げたしきたり。ブレイクしたらしたで、 和田さんがよく悩んでいるようなSNSでのネガティブ拡散と対峙する時間があります。
刀ミュ長谷部の木原さんはソニーの事務所にいて、戦隊ヒーローでアフレコや Gロッソも経験していて、当時もキャラソンの枠を超えている歌とダンスだと 仲間たちから称賛されています。ぶっちゃけ、和田さんよりずっと恵まれた環境。
でも歌いたくて芸能界入りした彼にとって、特撮(趣味に挙げるぐらいには 好きみたいですけど)や2.5次元舞台は回り道には違いないでしょう。 恐らく分かってて、計算の上でその道を選んでるんでしょうけれども。
映画の作中で、映画監督は虚構で人を騙し、狂わせる罪人だと言われます。 これはプロデューサーを務めながら、年単位のインターバルを開けて映画を 撮影している高橋監督自身が少なからず投影されているのでしょう。
そう考えると、耶雲監督が刀剣乱舞2作を撮影して下さったことに改めて 感謝の気持ちを抱いたのでした。認知されている層が偏っているとはいえ twitterトレンド常連ジャンルの原作に対し、ギャラが安いのもあるでしょうが 2.5次元俳優をキャスティングしてもらえたのも、恵まれていたと言えます。
退場時には監督からお手渡しで撮影に使ったパン屋さんの商品をもらえたのですが、 クリームパンやメロンパンをもらった人がいたのに対し、私は要冷蔵で 今日が賞味期限のカスタードケーキ(外部工場製)でした。 リスク管理ちゃんとしてる!―と思ったんですけど(苦笑)
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