Land of Riches
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ようやく刀ミュ花影を現地で観劇することができました!
申し込める先行でことごとく落選し続けた私(ただし申し込んだ会場は全て立川以外)。 一般販売で日曜マチネのS席をようやく確保したのですが、チケットを取ったのが テニフェスと重複する時間帯なのに後で気づき、青ざめました。 twitterでどうにかの交換を見つけ(地方から上京して観劇される伯仲推しの方で、 余った自分の隣席と翌日公演とのピンポイント交換を探されていた。 たまたま2階Cブロック端の後方列同士で釣り合いも取れた)事なきを得ました。
刀ミュに身に着けて行きたいと4月下旬にboothでオーダーしていた長谷部モチーフの ペンダントを柏郵便局(本局)まで歩いて受け取りに行った後、立川に向かいました。 6月にして早くも牙をむいた台風2号の遺した強風で最短ルートの武蔵野線が ダイヤ崩壊していたため、一旦都心に出てからの中央線経由。立川、遠いです。
先述の通り、横浜アリーナ開催のテニフェスとハシゴするスケジュールとなったため、 ソワレ後の帰宅を諦め、立川のホテルを予約しました。お値段で選んだら、 WINS近くの夜は客引きがゾロゾロ立っているエリアで、失敗したと感じました。 円安もあってインバウンド需要が復活し、都内で宿泊費4桁に抑えようとすると こうなってしまうのか…という現状を痛感させられる結果となりました。
立川グリーンガーデンは駅北口のペデストリアンデッキを下りた先、 以前はヤギが草を食べていたエリアに整備されたグリーンスプリングスのコア施設。 モノレールに沿って整えられた綺麗な街並みの人工感がつくばを思い出させ、 嫌な気分になりました。私の本能が人工的な街並みを苦手にしているのです。 (京都レベルで年数経過していたら別) おしゃれな飲食店がテナントとしてたくさん入っていて、別の2.5次元演目の マチネだと1000円分のクーポンが配布されたりもするようですが。
刀ミュでさえ完売しない、悪評高き会場。客席に足を踏み入れて、即納得しました。 これは体育館…! 3階サイドスタンドの見づらさは想像を超えるレベルでしたし、 1階後方のパイプ椅子エリア偶数列は千鳥配置でも必ずしも救われないと 試しに座って分かる酷さでした。どうしてStageと名前を付けられるのか、理解不能です。
私が座る2階Cブロックは距離があってオペラグラス必須とはいえ、段差もあり、 全体的に効き過ぎている空調(花影カンパニーがCOVID-19陽性者を出して 北九州公演全滅したので換気過剰は文句が言えない。ソレイユホールのチケット 取れていたらどんな心境に陥っていたやら…)と、座席が一列全部連結されていて、 ちょっとした振動が伝わってくるのを除けば、まだマシな場所でした。
私が見たのは初日の配信だけなので、当たり前ですがカンパニーの演技は 比較にならないぐらい洗練されていて(特にwebで叩かれてすらいた一期など) 素直に良い芝居を見たと感嘆できる出来になっていました。初日時点でも 思っていたことではあるんですけど、花影って単発で見ると個人的には 120点の内容なのですが、刀ミュシリーズの一作と考えると75点ぐらいです。
過去作との連続性が感じられないんです。かろうじて、小竜に放棄された世界、 つまり江水の経験があると作中で触れられる程度。スマートさが増して 刀剣乱舞にはなった=男士の存在感は強くなりましたけど、やはり脇役さは否めず。 物語の中心にいるのは唐橋さん演じる本阿弥光徳で、そのエモーショナルぶりも パワーアップしているので、いい話ではあるんですけど、なんだか…とも思うのです。
木原さん演じる長谷部は、初日映像では非常に可愛らしい印象が強かったんですけど、 ブラッシュアップされてピンと背筋が伸びた立ち方、メイクさんの改善も 大きいんでしょうけど目つき、何より殺陣が凛として鋭利な長谷部らしくなっていて、 とても嬉しかったです。2月の発表からいろんな感情が私の中に渦巻きましたが、 やっと、率直に「あなたの演じる長谷部が見られて嬉しい」と思えたのです。
それを端的に感じたのは、自分の中で和田さん演じる『わだべ』とオーバーラップする 場面が多々あったこと。先程触れたように、オペラグラス必須の距離だったので、 開き直って長谷部の定点観測をしたのです。もちろん、瓜畑遊びを笑顔でこなしたり、 『わだべ』ではありえなさそうな立ち振る舞いも多くあるんですけれども。 (あとストラの裏にある操るための黒い紐もバッチリ視認しました)
良い姿勢で手を胸に当てたり、両腕を横に伸ばし刀身と鞘で攻撃を捌いたり、 シルエットが重なったんです。サッカー選手は姿勢を見れば遠くても当人と分かり、 また船山兄弟は姿勢がそっくりで血の繋がりを感じたりするんですけど、 立ち姿の類似で長谷部らしさを感じられる域にまで木原さんが来てくれたのが 本当に嬉しかったです。立川初日時点で私の手元にあった持ち歩けるサイズの 『るいべ』グッズが茶屋のコースターしかなく、百均の売り物で適当に改造した キーホルダーしかバッグに着けられなかったのが惜しいくらいに。 (翌朝、twitterで良いご縁に恵まれて大量のグッズと帰宅する羽目になるのですが)
2部MCは初日には無かった各男士を呼ぶコールからスタート。 長谷部は隊長(ミュには座長はいないけど実質座長のようなもの)なので トップバッター、ゆえに呼び損ねました。無念です。次回リベンジします。
長谷部はただひたすらに歌が上手かったです。木原瑠生さんとしての本来の歌声は もっとトーンが高いみたいですけど……彼の歌声に形容詞をつけるなら、 後日観劇された和田雅成さんも使っていた「甘すぎる」になってしまいますね。 ファルセット、2.5次元舞台で繰り出されるレベルじゃないんですよ。
衣装も、第三形態が直視できなさ過ぎてスリットが入っているのも誰かの ツイートを見るまで気づけないレベル。長谷部は露出度低いのが良さだと思ってるので…。 ゆえに一番好きなのは最初の第一形態です。白なのが良いです! 王子様みたい。
ソロ曲を歌い上げる第二形態の袖が透けているのは、オペラグラスを通して 初めて気がつきました。セクシーすぎる…藤色のペンライトに染められた空間で もう会えない人のぬくもりを想う唄を紡ぐの、本当にずるいんですよ。
日替わりをやるのもこの第二形態で、立川初日は長谷部の町奉行(警察官)でした。 「警察官に身をやつすへし切長谷部まで」と代理進行の長義=水江さんが 珍しく「長谷部」を噛んで、みんなにおいおい言われながらも開幕。 木原さんは戦隊出身だからかヒーローに特段の思い入れがあるらしく、 警察官やる日替わりはいつも警棒ばしばししてノリノリです。 風任せに旅する迷子の小竜のために客席にウェーブを起こすのですが、 3回目でフェイントを仕掛けて実に満足そうな長谷部、というか木原さんでした。
クライマックスはカテコ。この日は小竜さんが担当。尼崎で主たちに完走を誓ったのに 守れなかったという反省から始まり、また立川から走り抜けるという宣言でした。 挨拶というより、血を吐くような吐露でした。最後にカンパニー全員で 「俺たちはやるんだ!」と繰り返して終わりました。お世話になっている フォロワーにも福岡までただ観光に行った人がいます。過ぎた時間は変えられませんが。
生で見られて本当に良かったです。満足しました。ふわふわして一蘭入りました。 (終わるのが遅いので、まともな店には入れないのだけが難点)
2023.6.15 wrote
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