Land of Riches


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 2020年12月09日(水)   プロット 

騒音おばさんがモチーフと聞いて人柱待ち(酷い)だったのですが、
世間で評判が良いようなので和田さん出演の映画『ミセス・ノイジィ』を見てきました。
(ここから先、ネタバレになります)



フィクションなので隣のおばさんが布団を派手に叩くのには理由があり、
互いに誤解した両家の女性はボタンの掛け違えで事態を悪化させていきます。
この掛け違えが逆に見事過ぎるくらいで、フィクションだなと感じるのですが。

二人の対立に火を注いだのが、youtubeっぽいレイアウトの非実在動画SNS。
主人公の弟が小説家である姉のご近所トラブルを小遣い稼ぎのコンテンツ化した結果、
隣人の夫が飛び降り自殺(一命はとりとめますが)する最悪の結末に至ります。
ここから両者は和解するのですが、ハッピーエンドで終わるのもフィクションだと
強く感じました。現実はSNSで破壊されたら簡単には戻らないと思うんですよ、
消えないし。胸糞悪い展開からの綺麗な結末、映画という芸術だな、と感じました。

和田さんの演じる若手編集者も、主人公を焚きつけて炎上商法で
短期的に稼ごうとするだけの小悪党でした。最近、和田さんが映像作品でやるのは
いわゆるイケメン無罪(嫌なことを展開上やるのだが顔がいいので
視聴者のヘイトが集まらない)な役が多いような気がしています。

ここまでストーリーについて書いてきましたが、途中で出てくる
隣人の夫が襲われている幻覚(隣人夫妻の幼い息子が死んでしまったのが
全ての悲劇の始まりという設定)で虫がやたら出てきて、その印象で
ほぼ全ての感想を上書きされた印象でした。布団を叩く理由を創作する必要があって
導入された表現なのは分かるのですが…大画面で何匹も映るのはしんどすぎです…。

2020.12.16 wrote


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