Land of Riches


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 2018年12月19日(水)   演出 

今日は水曜=レディースデーなので、TLでも絶賛者が続出していた
映画「ボヘミアンラプソディ」を見てきました。

5週目まで右肩上がりという前代未聞の動員を記録しているだけあり、
実は狙っていたIMAXの回は売り切れてしまって、その少し前に開演となる
別のスクリーンでの鑑賞でした。そのシネコンだけで3スクリーン使ってるんですよ。

QUEENはWE ARE THE CHAMPIONとWE WILL ROCK YOUぐらいしか知りません。
上半期にヒットしたグレイテストショーマンに似ていると思いました。
実在した人物の生き様を脚色(グレイテストショーマンは盛ってたけど、
ボヘミアンラプソディはジュニア小説化するみたいに単純にしている)して、
こんな心境だったからこんな音楽が生まれたんだろう、と観客が容易に類推できる
組み立てにしておいて、あとは音楽の力で圧し切る!みたいな。

ただ、その音楽があまりにも強力(QUEENは当時も本国より日本でヒットしたとか)ゆえに
とりあえず原曲流しておけば勝てる!という空気があるのは強みです。
大画面と優れた音響設備で推しバンドのMVを2時間見れたら、そりゃ感涙ですわ、って。
映像だけは大画面上映に耐えられるよう、再現VTRに差し替えました、って感じ。
(それでも主演俳優の現存映像完コピ凄すぎです)

なんだかんだ書いてますが、ライヴ・エイドでのWE ARE〜のシーンは泣いてました。
アジア系移民、乱れ過ぎた歯並び、バイセクシュアルと被差別対象になりそうな
要素てんこ盛りだったフレディ・マーキュリーは、思い通りに在ることへの欲求が強烈で
(バイセクシュアルも、男とか女とか関係なく好きなものは好き、
好きな相手が一人だけじゃいけないのか?って感じ)、だから理解されず孤立してました。
それでも家族と呼べる仲間(バンドメンバーも、元彼女も、喧嘩別れしながら
最後には彼の周りにいる)がそばにいた証を、彼は歌い上げたのです。少なくとも作中では、

リアルタイムを共にした世代もたくさん鑑賞しているような時系列ですが、
フレディの命を奪ったAIDS(当時は昔の結核みたいに、かかったら最後、
死を待つしかない病気だった)は研究が進み、根絶は難しくても、
進行を遅らせて生存年数をかなり延ばせるようになっていますし、
バイセクシュアルも、だからと言ってマスメディアに批判されることはなく、
むしろそれが差別だとされるくらい、世界はスピーディーに変化しています。

猛スピードで変わっていくものがあり、どれだけたっても多くの人に支持される
不変の何かもある。今を生きる人々に刺さるのも必然だとは感じました。
…でも流石に5回6回と見に行く人の心境は分からないです…。


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