Land of Riches


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 2018年09月03日(月)   直方/サウダージ 

博多座での15時半開始の朗読劇が遠征のメインだったため、当日夜の便で帰るか、
計画の時点でかなり迷ったのですが、チキンなので博多泊を選択。
前夜は検索した店で日本酒と太刀魚を喰らいました。あと私にしては珍しく、
2泊とも朝食付きのプランでした。いつもは食べてたら間に合わないから無しなんですよね。
博多のホテルの朝ご飯はごく普通のバイキングでいまいちでしたけど…。

博物館の類が休みの月曜日、どこに行くか、選択肢は二つありました。
一つは最近インスタ映えで有名な糸島市にある、これまた嵐の聖地として知られる櫻井神社。
もう一つは、かつて東蓮寺藩の陣屋があった直方市。こちらは特に観光スポットありません。
結局、福岡市博の展示を見て、やはり所縁の地を…と思ったので直方にしました。

福北ゆたか線(電化されてるけど単線)で博多から1時間。福岡市の発展に伴い、
通勤圏にカウントされるらしく、直方の駅前には高層マンションがあったり。
とは言え、山を越える(窓から見える景色が清流、渓谷)なので揺れる揺れる。
JR九州の車両整備事情も多少は絡んでるのかな、と邪推もしてみたり。

福岡県で一番高い福智山(富士山より高いと言い張った逸話が母里太兵衛にありますね)のふもと、
遠賀川のほとり、しかしこれと言って何かあるわけでもない…筑豊炭田の中心からも
やや外れているスポット。かつて、長谷部は長政の遺言でここに送られました。
正確には、高政は鷹取古城に住めと言った父の遺言を無視して平地に陣屋を建てたのですが。
(名島を嫌がって福岡城を建てた長政ならこの選択理由は分かるはず)

本当に何もないんですよ。のちの藩主は丘の上に居城を移したのですが、
そこにも石碑が一つあるだけ(しかも見つけられなかった)で、今は体育館や公園。
かろうじて直方に東蓮寺藩があったと分かる痕跡は、寺と、そこにある藩主の墓だけなのです。
(おまけに直方の墓には遺髪しか埋めてないので、発掘しても何も見つからなかったという)

菩提寺の手前にある、今もお線香が絶えないお地蔵様。
それが直方で最も東蓮寺藩の残り香を私には感じさせてくれました。
(藩ができた頃に刻まれたという説明がついていたから)

博多に戻り、櫛田神社で山笠(今年は如水の九州平定。インテで出した本の直後ですね)見たり、
光雲神社に参拝したり、大濠公園を散策したり、のんびり過ごしました。
歩くには深く、泳ぐには浅い福岡城の堀は蓮で埋め尽くされ、所々で咲いてました。

最後はひらおに行きたい気持ちを抑えて、どんどん整備されている福岡空港内の
やりうどんで日本酒「黒田武士」を呑んで遠征を締めくくりました。
終わってみれば3日連続で日本酒を呑むという充実(?)ぶり。
如水庵のぶどう大福も安定して美味しかったですし、福岡やっぱりいいなと思えました。

次は来年の1月ですかね(微笑)

2018.9.9 wrote


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