Land of Riches


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 2013年05月19日(日)   「布石を打たせてもらおう」 

父親からのメールは、GW帰省期間中とあまり変わらない話題。
従兄弟に子どもが産まれるという話。ちょっと前まで結婚だったのが、出産になっただけ。
結婚と違って、出産はタイムリミットがあって、それが確実に迫っているので、
虚しくはなっても、憤りまでは覚えなくなってしまいました。
何をしても空虚な気分が残るのも、GWと同じです。ご贔屓さんの試合を見た直後でも。

今日はフクアリに行ってきました。昨シーズンのジェフ戦、船山さんは累積で欠場したので、
自分もジェフの試合で行くのは久しぶりでした。タッパーなんか持っていきませんよ。
プロになってからは、絶飲絶食が標準値だった大学時代ほどではないんですけど、
基本的に船山さんの試合がある日は食欲がありません。

ただでさえジェフと山雅では地力の差があるのに、山雅は降雪で延期になっていた
ヴェルディ戦を水曜に消化したので、試合間隔でハンディ積み増し状態。
反町監督もちょこちょこメンバーを入れ替えてはきたのですが、
いくら昨年度2冠達成の阪南大キャプテンとは言え、プロデビュー戦では
動きが硬いのは必然。飯尾竜太朗さんは谷澤さんに翻弄されながらも、
時間と共にパフォーマンスを上げてきたのでした。恥ずかしながら、私、
試合を見ている時は彼の出身校とか知らなかったんですけどね…。

終盤、明治の岩渕さんを投入してきた時、反町さんはジェフ千葉相手の試合で
経験を積ませに来ていると直感しました。帰宅途中にJsGOALの監督コメントを
読んで…グッドルーザーという語を見て、さして外れてないのに気づきました。
(いろいろ味わった果てに、最近は筆者のプロ・アマ問わず他人の観戦記は
スコアやスタメン情報を拾う以外の目的で読みません…主観を完全に無視しています。
JsGOALも監督と選手のコメントしか読みません。雑誌もインタビューのみ読了。
今日、フクアリで何故か買えた山雅のイヤーブックもインタビューのみ。
船山さんが目標を口にしなくなった理由って、完璧主義者だから?)

「偶然でチャンスを作っているチームと必然的にチャンスを作っているチームの差は、
(スコアは)この1-0ですけど、まだあるかなと思いますね」


反町さんの会見は、記者さんがちゃんと起こしてくれれば、それだけで
試合をどう把握すべきかが分かって、他の記事なんて何も要らないのです。

試合間隔差もあり、サンガ戦ばりのフルボッコを覚悟して見ていたのですが、
ジェフは案外甘くて(J1なら確実にえぐられて失点に繋がっているだろう
山雅のエアポケットを攻め切れない上に、逆にミスでチャンスをくれたりする。
これだから小2のジェフサポ少年が、「J1のジェフを見たことがないので」という
とても悲しい発言を試合前に大々的にしてしまうのだろう)山雅も結構ボール持ってました。

とはいえ、持っているだけでは意味がなくて、むしろ繋ごうとして切られるだけの
意味の乏しい展開も多々あって…攻撃というのは、ボール保持率ではなく、
シュートへ至った回数で計られるべきです。そういう観点では、山雅の攻撃は不発。
船山さんは前半終了間際のボレーシュートを岡本さんに弾かれたのと、
後半のミドルシュートが枠をそれていったのが二大決定機でしたけど、
このチームにいる限り、一度でもチャンスがあったら仕留めなきゃいけないわけで、
結論としては、今日は良いパフォーマンスではありませんでした。

いや、タッチライン際をドリブルして自らボールを割ってしまうなんて、
普段の船山さんならありえない凡ミスで、運動量の少なさといい、
連戦で本当に疲弊しているんだ…と切なくなってしまうほどでした。

それでも、どんな事情があるにしても、試合は勝つために臨むもの、ですが。

今日一番印象に残ったのは、アップ中に二度耳にできた船山チャントに対し、
彼が二回とも悠然と手を挙げて応えていた事、です。すごく自然体でした。
もう船山ユニなんて反応していたらキリがないぐらい着てる人いるし、
今日も松本から大挙してサポーターが押し寄せて、フクアリの屋根あり構造上、
やたら声は響くし…で、西京極のバクスタ10人山雅サポいません状態で
何かリミッター外れてしまった私は、珍しく結構声を出し、手が痛くなるぐらい叩いて
応援してたんですけど…熱量は人の感覚を狂わせるのかな。

船山さんはまるで当然のようにピッチにいるけれども、決して当たり前なはずはなく、
日々積み重ねている研鑽によって―ロボットにはならないと言いながら―出場権を
掴み取っているのです。何度だって言います。彼は山雅の10番です。


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