Land of Riches


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 2009年10月25日(日)   たとえ胸の傷が痛んでも 

たつのこで行われた大学リーグ…終わったとほぼ同時に、頬が濡れるのを感じた。
“明日”…日曜日の天気予報へ傘マークが登場しているのに愕然としたのさえ、
土曜の朝だったのに! 雨具など当然持ってきていない。慌てて、柏駅前で調達する。

「総力戦」という言葉が飛び出してきたのは、いつ頃だっただろう?
味スタでは、選手は戦っていない、という感想をよく見かけたけれど
(それが事実かどうかと、そう受け止める人が少なくなかったのは別の問題で、
 プロサッカーチームとして重要なのは、むしろ後者だったりする)
山形戦でのレイソルイレブンは戦っていたと、私は感じた。

ボールボーイの少年へは、違う顔を向けるのだと振る舞えていた菅沼さん。
一時に比べたら随分と窮屈そうにボールを扱うように映って心が痛んだけれど、
後半、特に失点して以降は吹っ切れたようにボールを運んでいた大津さん。
長谷川さんをよく封じ込めていたパクさん。

雨でも集ったサポーターも、ベンチ横へずらずら並んだスタッフジャージも、
戦っていたのだとは思う…それでも勝ち点が伴わなかったのは、かえって
総力戦をやり遂げた証だったんじゃないかと。そう、弱いから負けた。以上。
必死さにおいてなら、信州ダービーとさえ比較できない。

清水健太さんのセービングが凄まじすぎたのもあるけれど、
日刊によると、試合後のコメントは
「試合中は相手を気にしないようにした。ただ、終わってから微妙な感じがした」)
それでも、シュートを決める能力はそこまで至る戦術とはまた別だと考えたら…!

点が取れるエースのいるチームは強い。
それはどんなカテゴリにおいても通用する真理。



最前線に立ち、半袖ユニフォームをまとい、黒い手袋をはめた背番号15。
がむしゃらにゴールを目指そうとしていた。柏の…いや、私の太陽。

試合後、まっすぐにスタンドを見据えて歩いてくる背番号2と彼がいる限り、
私は残り試合、特に何も迷いもせず、足を運んでしまうだろう。

だって、選手は戦場から逃げることができないのだもの。
自分だけ逃げるのか…?って。


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