Land of Riches
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2003年09月28日(日) |
Jumpin' Jack Boy |
おなかがとても空いているのに、ほとんど食べられません。 眠いのに眠れません(眠りが浅いのか、夢を良く見ます…リアルな悪夢を、毎晩のように。 今朝は目が覚めてからも何が現実か夢かも判別ができないぐらいリアルすぎる、 寝坊して会社に遅刻する夢。行きたくないから、起きられない…実際、近頃は毎日 朝が来るのが憂鬱でたまらないんですが。夢を見るのが怖いので寝たくなくなるんです) 書きたいことがやまほどあるのに、言葉として整理できません。
一言で言えば、人生に疲れました。これで、第二期WANDSなら「最上階の柵を 越えて自由を探しに行く」ところですが、ティーンの頃と一番違うのは、その選択肢に 恐怖を抱いてしまって、自力でどうにかするしかない方向へ追い込まれていること。 今こうして(皮膚がズタボロなのをのぞいて)五体満足でキーをタイプしていられることに 心から感謝しなければならないのです。自分に残された些細な…些細のように見えて、 本当は決して小さくはない幸運を。好きな選手が出ている試合が見られる現状へ。
今日の試合といっても、何から書けばいいのか…ゲートで井原さん引退試合のビラを もらいました。真っ先に、福田さんの引退試合でオフトがしていた、引退試合は 一つのクラブに長く在籍した選手に与えられる栄誉(合っているのは意味だけですよ)という コメントを思い出しました。だから、今まで宙に浮いていたわけで。ビラのデザインを見ると 引退試合運営経験がある某クラブがメインでやるのかな、と思いました。 主管には井原さんが在籍した3クラブの名前が並んでますけど。難しい話です。
違う、こんな話をしたいんじゃない、やっぱり…今日はジュビロとレイソルの試合を 見に行きました。自分の意思でかも分からないで―先週は付き合いで引きずられるような 感覚で雨のジュビスタへ行きました。今日はうってかわっての晴天。サイクリング日和。 でも、私はそれほど行きたかったわけではありません。どうせ水曜日には日立台へ 行くんだけど、アント戦と一緒にチケットを取ってしまったから、仕方なく…。
メインとホームゴール裏にしか屋根のないヤマスタ(アウェーのゴール裏も日陰に なりますし、今週は先週と違ってガラガラだったんですけど)のフリーゾーンで 干乾びそうになりながら、豆タンクのようなガタイの宇野沢さんとパス交換をする すらりとした永田さんを眺めて(残りのペアは明神&薩川、萩村&渡辺毅、それと ジュジエ&田ノ上だったのは覚えてます。あとの4人ははっきり思い出せない…) 彼が久々に見る黄色いユニフォーム姿になって出てきて、試合前に一通りやるコールのうち 「ながた!み!つ!る!」だけはゴール裏に合わせてやった時、なんだかんだで 永田さんのプレーする姿は見ているけれど、いっつも練習着だったのに気づきます。
…私は、今年もっとも良い記憶としてキープしている、みどりの日のエコパ以来、 「レイソルの試合に出る永田」を見てなかったんです。その事実を、前夜、観戦予定を 管理している卓上カレンダーで確認して、頭では分かってたんですけど、実感して。
充はいつも試合に出ているから…私は○○が確実に試合へ出られる保証があるなら 毎日だって見に行くのに―某さんからこうメールをいただいた時、私は同意できなかった、 頷けなかったんですけど、競り負けやらへっぽこパスやら無意味フィードやらを 見ていて、心の中で「ヘタレ充最低〜!!」などと叫びながら、柏の葉@全日本ユースの 速報メールをいただいて、来週は葉っぱへ行くんだ、だけどできるなら日立台へ 行って充を野次り倒したい(=見守りたい)と思っている自分がいて、私の身体は 一つしかない、見たい選手は何人もいるけど、それぞれの選手は自分の人生を それぞれのフィールドで精一杯生きてるんだ、それを見る私も一ヶ所で集中して 見なきゃ、なんて思って、そもそも葉っぱと日立台の間で心が揺れるのはなんでかと 考えて…自分がしたいことが分からない、分かっているか自信がない、そんな私への 試金石なんだこの試合は、と気づいて、ずっと、ずっと…考えながら見てました。
自分のことを。自分がしたいと願っていることを。それをやる覚悟があるかを。 …それが本当に自分の望みなのかを。
考えなきゃいい、とはよく言われるんです。自分でもそれができたら楽だと思います。 だけど、網膜に映る光景へ「ウノ〜!!もっとシンプルにシンプルに〜!!」と反射的な 感想を次々と脳裏へよぎらせつつも、同時に心の深いところでは、試合と直接関係ないことを ずっと考えているんです。むしろ、そっちがメイン。考えて考えて…試合はBGVのごとく。
永田充、は多分自分が考えているよりも結構好き。ウノも好き。貴章も好き。 (なんでベンチにも入れないんだよぉ!) 谷澤も嫌いじゃなくて、むしろ好き(笑)
非日常を日常の隣へ持ってきた経験がない不安、飽き易い自分への危惧、 目的と過程の分離不十分、渦巻く暗い気持ちを払いきれずにいても、確かにある 想いが一つある―私は、永田さんのプレーを見たがっている。
「まえだ! マエダ! 前田! 前だ!」
昨日、羽田さんは水戸へ幸聖さんの応援に行ったそうですが…ポンちゃんは大声で 叫んでました。ジュビロの18番、ここ最近、名波さんに(特にアウト・オブ・プレーの) モーションが似てきたような気がする、遼一さん。でも今日は駆けずり回ってました。 FWらしくフォアチェック、そしてシュートへ。ゴールの起点は近藤さんのミス(つまり 今日は近藤直也劇場だったわけで)だったのですが、私はゴールの中へカバーに入っていた 永田さんへ「何のために入ってるんだよ、突っ立ってるんじゃねえ!」と内心毒づいてました。 それはどうでもいいんですけど。あれはグラウのパスが良かったように思うので。
成岡さんが光輝さんとの接触で右足のすねと足首を痛め(タンカで退場しましたが、 まさか骨折の疑いがあるほど重傷とは思いませんでした。ここで西野さんが入るまでの 数的不利をカバーすべくポジショニングを田中さんなどへ指示していた菊地さんは らしくて萌え(笑))宇野沢さんはボールでなく秀人さんの頭をヘディングしてしまい (このボールは永田さんが右サイド後方から左サイド前方のスペースへ繰り出した 本日最高の出来だったフィード。そこへ宇野沢さんが期待通り走り込んだんですが。 あとはへっぽこフィードばっかりでガックリ。そもそも長い球自体そんなに蹴ってないし。 その上、彼ぐらいしかサイドチェンジが通せないレイソルって本当にどうかと思います) 近藤さんが最後の最後で西野さんに肘を顔へ入れられてと、いろいろ大変でしたが。
両チームとも飛車角落ちで臨んだだけあって、組織として機能しておらず(レイソルは もともとそうさせようという意思が乏しいチーム作りをしてますけど)どうしても 個人にかかる負担が大きくなり、個の能力を超えた無理のある守備、あるいは流れを 断ち切るための意図的なファウルが増えました。主審もすぐに騙されるし!(苦笑)
名波さんの穴の大きさは、やはりサイドよりも中央で持ち味が活きる成岡さんでは 到底埋められない(でも彼は出場時間を増やすごとに確実に良くなってきてます。 自信が見る者にも伝わってくるというか、プレーを支えるメンタルの方の成長を 強く感じてます)ものでしたが、何気に服部さんのそれも大きかったです。 河村さんが消えそうだから福西さんが目立ちまくりだし!(再び苦笑) あとGKを早く松井くんに代えたいと思う瞬間が多すぎるように思います(泣笑)
レイソル守備陣は堅守で鳴らすだけあって、誰かのミスをカバーする連携がきちんと できている(萩村さんが比較的良かったです。大ポカもありましたが)んですけど、 攻撃陣は全くダメで、ミスキックによるマイボールロストよりも、意思疎通の不徹底による もったいなさすぎるロストが大半でした。一人じゃ攻められないに決まってるよ! どうしてこう、もっと味方を信じないかなぁ。味方を思うように動かせないかなぁ。 あと、玉田・宇野沢のツートップは無理ありすぎです。似たもの同士で。貴章さんが (彼は生粋のポストプレーヤーではないのですが)いたらな、と何度も思いました。
この二人に加えて谷澤さんだと、ボールの落ち着きどころがなくて(磐田もなかったけど 柏は更にひどかった)攻めの形ができません。かといってサイドアタックもなし、 ボランチは揃って守備的(現在の戦術は守備徹底重視)だし、どうしたものかと。 谷澤さんの個人的なテクニックは、状況を打破できるだけのものはあるんですけど。 今のレイソルは交代の手札で入れられるのが運動量だけなんで、厳しいですね…。 または全く使えない助っ人か。外国籍選手に足を引っ張られるチームが、見ている中では 何故か多くて、いつも切なくなります。育成してるわけじゃないんだし…。
ジュビロが攻めに攻めて、でも遼一さんの1点しか取れなくて、レイソルは守る一方で、 たまのチャンスもフィニッシュにすら行かなくて、約束された筋書きを見せられるだけかと、 黄色い20番の背中を見られる幸福に溺れて、そのありがたみを忘れそうになったロスタイム。
長い長いロスタイム―得点源である玉田さんをプレースキッカーに使うなんて、 それもキックは巧くないのに、と愚痴っていたラストチャンスの左CKは望さんが放ちました。 誰がどうやって競ったのかも分からない、ただ黄色いユニの誰かが一番高く飛んで、 ボールをネットへ突き刺した、ただそれだけ。目の前のコーナーへ走ってきて、 ユニを引っ張り自分を誇示する彼の名前を、私は無我夢中で叫んでました。
「よくやった近藤!」
←この“二瞬”前、近藤さんが 誰かに襲い掛かられているのは 撮れたんですけど、 一瞬前のユニを引っ張るシーンは 残念ながら撮れず。
感情は簡単に理性を超えていく、でも私は理性に縋りその鎖に縛られ続ける…自ら望んで。
近藤さんは西野さんの肘うち(彼の故意でないラフプレーには、さすがにジュビラーとして 見てもかばいようがなくなってきて、どうにか矯正されないものかと願うばかり)で 流血の憂き目に遭い、ゴール裏への挨拶も顔を押さえながらだったのですが、 頭脳明晰で、感情を表に出さないように振る舞っているように見える彼の、 あの自己を最大限に前へ出そうとするパフォーマンス中の表情が、目の前で見れたのは、 なぜか彼のサインだけ代表ユニへ入れていない私にとっても、不思議な陶酔でした。
さて、私は一体何を望んでいるのでしょう? …答えは出ているのに、それを信じられないバカは私の中の弱気な部分だけ。
こうやって書いても、何を書いているか自分で分かりません。感情を文字へ変換する (言葉は発せられた瞬間に自分自身ではなくなる、爪切りで切られた爪がもはや 自分の一部ではないように。読み返すことができる文字に直すのは、尚更)機能が 不全を起こしているだけでなく、感情自体が制御不可能になっています。理性が 消失しているのです。何もしていない、無の状態では闇へと沈んでいく性質を持つ 私ですから、興奮に酔いしれるか理性の鎖か多忙の網で縛らないと生きていけないのです。
最後に…頼まれて買ってきた俊哉さんのメッセージが載った会報(あの10周年祭で 撮った集合写真が表紙なんですが、菊地さん主役のような座り方…(笑))を読んで、 印象深い言葉があったので、抜粋して、長文は締めにしたいと思います。
プロとしてやる中でも、僕が子供の頃から、ずっとサッカーに対して 持っている感覚は変わっていない。僕は、それを自分が失っていないことを、 一番幸せに思います。サッカーをやると、不安や悩みが消せる。 ボールを蹴ると、穏やかな気持ちになれるし、練習をするとスカッとする。 それもチームメイトに恵まれ、ジュビロという環境に恵まれたからだと思います。
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