Land of Riches


IndexBeforeAfter

 2003年07月28日(月)   働けミキティ―The Japan Club Youth Football Championship 2003 

何を見ても楽しくなかった7月では、異色の思い出となった初めての全クラU-18。
2日間で6試合、黒焦げになっても、選手や高名指導者に睨まれても(やや誇張あり)
楽しかった…その感覚が心と体に残ったのなら、それだけで十二分です、はい。
残念なのは体が一つしかないため、限られたチームしか見られなかったこと。
サンフユースも、サンガユースも、ジュビロユースも見たかったんですけど。
あとは11時キックオフに繰り上げとなったため、バイキングを味わえなかったことも(><)

2日間とも、いわゆるユースヤクザの皆様にいろいろご教授していただき、
大変ためになりました。なのに、柏ユースの話をまともにできなくてすみません。
だって、ユースを見るのは初めてだったから…(多くの選手は春先のサテで見てますが)
グラウンドレベルで見る愉しさを本当に理解するには、まだまだ場数が必要なようです。

★ガンバ大阪ユース★
昨年のJユースカップでは、天皇杯準決勝をインプレッションでは完全粉砕する
超ハイレベルなサッカーを展開してくれましたが、チームカラーは相変わらずの
技量で相手を圧倒するもの。もっとも、このチームは夏はまだ未完成態で、地元開催の
Jユースにならないと本領発揮されない模様。スロースターターのため、今大会では
個人技術の高さをわずかに見せただけで終わりました。私が帰った後、丹羽くんですら
声が出なくなる(もともと丹羽くんしか声出さないらしいんですが)大苦戦を
結果的に王者となるサンフ相手に二度も繰り広げてしまい、冬のリベンジを誓いました。

(1)vs三菱養和サッカークラブユース
いつになったらガンバがペースアップするのだろう、と思いつつ、そのままで終了した
ファーストゲーム。むしろ丹羽くんが霞むぐらい声を出していて、私が試合後に
一度は候補から消された某ユース系サイト総本山選定ベスト11(これの選定作業に
自分が関わっていること自体が驚き)へねじ込んでしまったCB吉田くん(キャプテン)やら、
小気味良いプレーを何回も披露してくれた10番の土岐田くん(二列目)やら、
揃いのジャガードマフラー(タオルマフラーでないあたりがこだわり)をかけ、
ほのぼの応援を続けるお母様がたやらで、インプレッションは圧倒的に養和の勝ち。

(2)vs塩釜FCユース
スコアこそ大差がついたものの、前日に続き、塩釜が最後の最後に集中を切らしただけで
それまではガンバが苦戦を強いられていたことは特記すべきでしょう。あと、この試合を
見ている時、やたら周りに指導者の(新吉さんなど)が集まっていて、中でも毎度のごとく
暴言を吐いていた某A監督の発言が、ことごとく塩釜寄りだったのは忘れられません。
最後には試合見るのに飽きてしまって、サンフ森山監督に浮気してしまいました(殴)

▽家長昭博(7番・サイド)
Jリーガーですら履いてない“水色地にオレンジラインのスパイク”をお召しになり、
颯爽とサイドを駆ける“みずいろプリンセス”(これの命名者は誰?)様。
光ると何もかもを圧倒するのに、消えると全く存在を感じられない極端な人です。
2日目に膝へサポーターを巻いて現れた時には、多くの人(代表スタッフなど)から
心配の声をかけられていて、注目度が極端に高いのも感じました。ちなみに塩釜戦では
タッチを割ったボールを拾いに来た時に思いっきり目が合って、ドキドキしました(^^;

▽寺田紳一(10番・プレーメーカー)
かわいい顔して人を食ったプレーが好きなMF。1対1の場面で、相手をどう抜いていこうかと
立ち止まる「間」が最高に素敵。技量では突出しており、私が見た2試合とも、
その個人技だけで劣勢だったチームにどさっとゴールをもたらしてしまい、唯一の
2日連続ベスト11入りを果たしました(悔しかったので、2日目はムキになって(何を)
登録名を「ちんくん」としてみましたが、本当に試合中そう呼ばれていたのには驚き)

▽三木良太(9番・ポスト)
ガンバは3本の電柱系FWを装備しているのですが、彼が一番結果を出せませんでした。
5月のU-18合宿では、これまた多く揃っている電柱の中で一番いいと思ったのに…。
トップの岡本さんに安直な“ミキティ”」なるコールネームを頂戴したがために、
私から浴びせられたのは「働けミキティ!」。しかし、これを聞いてSさんいわく、
「2年前も『働け羽畑!』って言ってたような」。歴史は繰り返す?!

▽丹羽大輝(4番・CB・キャプテン)
彼の守り方自体はもちろん、声出しをこよなく愛している者としては、かなり不満な出来。
ほとんどコーチングを聞くことはできませんでした。総合的なディフェンスを見ても、
むしろ相方の野村くん(3番・スイーパー系CB)の方が良かったぐらいです。うーん。
良くない彼を見たのは初めてなので落ち込みましたが、このままで終わるわけがありません。

★鹿島アントラーズFCユース★
本来なら最も身近でなければならない気がするユースチーム。しかし、サテライトでも
Aグループだけはスルーして暮らしている私がユースチームそのものを見るのは、
記憶から一度は抹消された1998年・Jユースカップ優勝以来ではないかと思います。
前線を中心に本職ではない(と某子鹿好きSさんに教えてもらった)選手が多く出場を
余儀なくされたのもありますが、後ろの方が見ていて楽しい、私好みのチームでした。

(1)vsコンサドーレ札幌ユースU-18
清水ユースとどちらを見るか迷った私を、こちらのコートへ連れてきたのは札幌の
GKコーチ赤池さんだったはずなのですが、気がつくと鹿島にメロメロという結末に。
鹿島に、というよりは、二人のMFに、ですが。これで翌日も鹿島を見ることに決定。
どちらもGKはよくやっていた、と書きたいのは私が甘いのでしょうか?

(2)vsFC東京U-18
噂の“当たりな梶山”を見たいと願えど、トップに借り出されまくりの彼は全クラには
参戦せず。残念。右サイドのアタックが結構手強かったです(でも名前を認識してない…)

▽山本拓弥(10番・サイドから声でゲームメイク・キャプテン)
彼が中3の頃から、何故か年に一度しかプレーを見られずにいる彦星のような存在。
しかも見るたびに外見ががらっと変わっていて度肝を抜かれる…今回は春先のケガ中に
鍛えたという、高2にしては異様なガタイの良さ(ユース年代にしては珍しく、鹿島は
深井さんばりに重心の低い選手が多いんですけど、山本くんは完全に台形の体になっていて
明らかに走るスピードまで落ちていました(汗))が目を惹きました。メニコンカップでの
初見では指令塔風の華やかさも多少はあったのに、昨年のU-16では堅実さが大半を
占めるようになり、ついに今年は安定感しか見受けられなくなりました。それは、
おそらく良いことなんでしょうが(微苦笑)正確な技術もさることながら、びしばしと
声を出してチームを牽引している姿にメロメロになってしまいました。美形という
意味でない方の男前になったような(再び微苦笑)現地にいる間は、2試合目の途中交代も
首をひねった(彼はジュニアユース時代からほとんど出ずっぱり)だけでしたが、
なんと肉離れをおして出場していたことが後で判明。本当に漢になりましたよ…。

▽杉原一貴(1番・GK)
なぜかGKはコンスタントに人材を輩出している鹿島ユースが生んだ曽ヶ端系GK。
ノルテ出身で、ジュニアユース出身GKとのポジション争いを経てレギュラーに
至りました。札幌戦でのPKセーブに代表される鋭い反応からたまのポカまで、
まさに「ソガマイナスアゴ」(現地でも連発していたけど失礼ですよね…(遠い目))

▽吉澤佑哉(5番・ボランチ)
鹿島の中盤に君臨するもう一人の声出し屋。それでいて山本くんとのバランスは崩れず、
ジュニアユース以来の絶妙なコンビネーションを形成。たとえるなら山本局長・
吉澤副長というところ。コーチング傾向の微妙な差異もこの肩書き通りかな?
ボールを奪いに行くタイミングやモーションも見応えがあって、お勧めの選手です♪

★柏レイソルユース★
3月のサテライト東海2連戦(トヨスポ・ヤマスタ)で、首脳陣が何を血迷ったのか
プロ契約選手の方が少ない布陣(平均年齢17歳以下というのもありました)を
強行したがために、変に興味のわいてしまったチーム。人生なんてどこでどうなるか
分かったもんじゃありません。主力の大半はジュニアユースから一緒の高1組。

(1)vs愛媛FCユース
組みし易しと無意識の領域で思ってしまったのか、低調で押される展開に。愛媛は
CB二人を中心に手堅くまとめました、といった感じのチームでした。この試合の
船山くん(前述の某ベスト11選出)は、そんなに良かったですかねぇ?(苦笑)

(2)vs名古屋グランパス(第二種)
レイソルユースはトップよりは組織的なサッカーをやる、という願望にも近い認識を
粉砕された一戦。もっとも、個のタレントに依存してもトップよりはクオリティ
高いゲームができそうですが(毒)名古屋は一年の時を経ずして汗かきから王様へと
変貌した高橋良太くんが試合から消え失せ、たまに左サイド深谷くんの“魔法の
左足”が炸裂するくらい(必ずしも成功しないところがマジカル)で、全体を
通してなんだかな、という感じでした…どちらのチームも。

▽船山貴之(18番・サイド)
いろんな意味で存在感のある人。王様の華、番長の風格、指令塔の球さばき、
点取り屋の積極性など、雑多な要素が未分化のまま、ぼんやり光を放っているというか。
試合での位置(ゲームにおける流動ぶりを含む)も、同じくまだ特化されてません。

▽菅沼実(24番・FW)
不似合いに大きな背番号は、ユースではなくトップの戦力として計算されていた証。
卓越した技術で相手を翻弄・粉砕し、易々と得点を奪い去っていく孤独な点取り屋です。
…独走で(1対1の状況を作り出し、それに技術で勝利し)ゴールを奪えるのは
いいことなんでしょうけど、なぜか素直に喜べないんです(実際、待ち焦がれた
菅沼ゴールを生で見ても、あまり喜べなかったです…)組織的なサッカーの中で
技量を発揮して得点する姿を見たら、更に萌えでしょうけど、現状ではトップでも
ユースでも無理そうです(涙)トップの誰よりもゴールの予感漂うFWなのに。

▽柳澤隼(23番・MF)
落合さんを彷彿とさせる華奢な体格と、独特ののほほんとした顔、そして、そんな
ひ弱さとは裏腹な光るプレーで、見る者に忘れ難い印象を残すレジスタ。彼の良さを
広く布教できたのが、今大会最大の収穫だったり(笑)動作の一つ一つに過多ではない
キレがあり(ドリブル一つとっても、本山さんの華やかさとはまた違うんです)
きゅんきゅんとその身やボールが相手を裂いていくのを見るのは、快感。
彼一人のプレーにお金を払う価値があると言える選手になってほしいです♪

2003.8.10 wrote, 8.12 up


やぶ |MailWeblog