anxious for Heaven

鳥かごなんて、最初からなかった。

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2004年03月22日(月) あなたになる。
わたしがあなたを
こんなにほしがっているのは
なりたかったわたしが
あなたそのものだったから

だけどそんなにかんたんに
あなたがてにはいるはずもなくて
ひゃくぱーせんとてにはいる
そんなことはおこるはずもなくて

いつもいっしょにいたい
いちばんちかくにいたい

だったらどうしたらいいのかって
かんがえてかんがえてかんがえて

そうだ

わたしがあなたに
なってしまえばいいんだ
わたしがあなたに
なってしまったら
ずっといっしょにいられる
いちばんちかくにいられる
いつでもふれられる
もうさみしくなんてない

そうだ

わたしがあなたに
なってしまえばいいんだ

いいんだ。


うん。私には出来るかもしれない。冬寿の幻影を自分の中に作り出すこと。
だけど言われた。冬寿本人に言われた。
『偽者で良いんだ?俺本人が欲しいわけじゃないんだ?
…たとえ死体であっても良いんだ?』
違う違う違うちがうちがうちがうチガウチガウチガウ違う!
そうじゃない。私が欲しいのは、冬寿、あなたでしかなくて。
でも届かないから。会えないから。遠いから。触れられないから。
レプリカが欲しいんじゃない。紛い物が欲しいんじゃない。
幻影が欲しいんじゃない。生きて呼吸するあなたが欲しい。
名前を呼んで、笑って、頭を撫でて、肩を抱いて欲しい。
自分の中にあなたを作り出しても、たとえ本当にそれが出来たとしても
私自身があなたになれたとしても、それはあなたじゃないから。
わかってる、そんなことわかってるの、わかってるって。
私が冬寿になれたって、私は私を癒せない。
私に向かって名前を呼びかけて笑って見せることは出来ない。
ううん、呼びかけて笑うことは出来ても、私はそれを見ることが出来ない。
自分で自分を抱きしめてあげられない。キスしてあげられない。
何も、体があるからあなたが好き、なわけじゃない。違う。
でも、欲しいのはあなたなんだもん。また会いたい。手を繋ぎたい。

だけど寂しい。次はいつ会える?本当に再来月会える?
あまりにも寂しくて、あまりにも不安定で、未来もわからなくて

私があなたになっちゃいそうだよ…。
嫌だ…。
わたしがあなたになってしまったら

ダレガアナタヲ?

一緒にいられると思ったのは
たぶん、間違いじゃない。
written by:Kyo Sasaki
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