橋本裕の日記
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| 2006年10月12日(木) |
なぜ英語を学ぶのか? |
セブの英語学校に留学中、「shinさんは、何のために英語を勉強するのですか」とたびたび聞かれた。「英語ができれば、世界中を旅して、世界中の人たちと友達になれるからです」と答えた。しかし、いつかはこういう風にも答えることができたらいいなと思っている。
「私が生まれた日本には、すぐれた伝統文化や美しい自然があります。そして世界遺産にしたいくらい貴重な日本国憲法、いずれをとっても私たちの宝物です。私はこの国に生まれたことをとても幸せに思い、誇りに思っています。そのすばらしさをみなさんに紹介し、皆さんからも大いに学びたい。そのために英語を学んでいます」
こんなことを言えば、日本の歴史や文化、経済、政治について色々と質問されるだろう。これに英語で答えることができなければならないし、私自身が日本の歴史や文化を深く理解していなければならない。ただ知識としてだけではなく、その精神が身にそなわっていなければならない。
たとえば、そのお手本が黒川記章さんだ。黒川さんは世界各地で優れた建築物を完成させ、建築界のノーベル賞とも言われているフランス建築アカデミーのゴールドメダル受賞など、数々の賞を受賞した世界的な建築家だ。その彼が30年前から「共生の思想」を日本や東洋文化の神髄だとして世界に発信している。彼は「共生の哲学」の序文にこう書いている。
Symbiosis is a key concept in understanding Japanese culture.
(共生は日本文化を理解するためのキー概念である)
The roots of the concept of syambiosis are to be found in Buddest philosopy and traditional Japanese culture.
(共生思想の源流は、仏教と伝統的な日本文化のなかに見いだされる)
残念ながら、最近はダーウイニズムの浸食で、この日本の美しい共生文化が、どんどん失われつつある。格差社会へと変貌しつつある現実に身を置いていると、もはや、「日本はすばらしい共生社会を実現しています」と手放しで世界に誇ることができない。
これは日本のためにも、世界のためにも残念なことだ。しかし、それだけになおさら日本が誇っていた「美しい共生文化」を世界に発信し、紹介したいという思いは募る。なお、黒川さんの「共生の哲学」はインターネットで全文を読むことができる。
http://www.kisho.co.jp/
さて、「なぜ、英語をまなぶのか?」と聞かれれば、まずこんな答えが浮かぶのだが、実際の一番の動機は「たのしいから」ということである。英語に限らず、何かあたらしい事を学ぶことは、たとえそれが水泳やピアノであっても、心がうきうきするものだ。そして、楽しくなければ長続きしない。これからもたのしく英語を学んでいきたい
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