橋本裕の日記
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2004年07月07日(水) |
私たちはどこからきたか |
私たちのまわりにあるすべてのものは、はじめからそこにあったのではなく、すべてが歴史を持っている。私の使っているパソコンや本棚や眼鏡もそうだし、犬や猫、人類もそうだ。地球や月や太陽も実は昔からあったのではなく、あるとき、この宇宙に誕生した。
歴史を持っているのは、こうした目に見えるものばかりではない。資本主義や民主主義といった社会制度もそうだし、思想や学問、芸術などの文化もそうだ。私たちが毎日使っている言葉も、何十万年もの歳月の中で作られ、今日あるようなものになったのである。
こうした私たちのまわりに存在するものが、昔からあるものではなく、年月の中で生み出されてきたものだという認識は、とても大切なことだ。このことによって、私たちの現在の生が、とてつもなく長い歴史によって媒介されていることがわかるからだ。
私自身をふくめ、あらゆるものが、どんな経緯をへて今日存在しているような姿になったのか。そして今後、どのように変わっていくのかを考えるのはとても興味があることだ。そうした問は、つまるところ現在の世界の存在について、その意味を深めてくれるし、私たちがどのように生きたらよいか考えさせてくれるからだ。
こうした「歴史」についての認識は、私たちの人生観を深めてくれる。そして、さらに私たちを究極の問いかけへと導くだろう。それは「私たちはどこからきたか」「人間とは何か」「自分とは何か」という問である。
こうした哲学的な問に答えることは容易ではない。しかし、宇宙にこうした問いかけをしつづける知的な生物が存在するというのは、素晴らしいことではないか。私は自分がこうした存在であることに、喜びを感じている。
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