橋本裕の日記
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2002年03月11日(月) 花粉症の原因

 花粉は太古の昔からあったが、花粉症などいう厄介な病気は現代人特有のものである。福井の田舎で杉木立に囲まれて暮らしていた私も、そして私の周囲の大人たちも、くしゃみ、鼻水、目のかゆみとは無縁だった。このことからしても、花粉が「花粉症」の主原因だとは考えにくい。それでは、本当の原因は何か。

 研究によると、花粉がディーゼルの排気ガスと融合して化学変化を起すことによって、症状を誘発するアレルゲンとなるという。きれいな花粉は症状を引き起こさない。症状を引き起こすのは、大気汚染で汚れた花粉であり、もうすこし正確に言えば、花粉に着いた「汚れ」の方である。

「花粉症」という名前は間違いで、「ディーゼル汚染症」と呼ぶべきだったのだ。事実、世界で一番花粉症患者が多いのはドイツで次が日本だが、この順位はまさに全車両数に対してジーゼル車が占める比率の順位でもある。

 しかし、多くの人はいまだに花粉症は花粉による自然災害だと思っている。そしていつでも産業界の利益を最優先する政府は、今もこの研究を無視して、「花粉症」の犯人を花粉に転嫁し続けている。そのことで利益を上げているのは誰だろう。自動車業界や運輸業界ばかりではない。膨大な患者を抱える医療機関もそうだ。政治献金をうけている政治家もそうだろう。「花粉症」の本当の犯人は実は彼らなのだ。「政府無策国民虐待症」と呼ぶべきである。

「花粉症」で苦しんでいる日本の1300万人の同胞たちに訴えたい。これ以上犠牲を堪え忍んでばかりいないで、今こそ真実に目覚めて、ディーゼル車を放置している政府の無策に、怒りの声を上げようではではないか。

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 実は上の文章は、そっくり一年前の日記の引用である。花粉症について書こうとして、まてよ、昔もかいたことがあるなと思い、日記を読み返してみたら、ちゃんとかいてあった。とくに、不都合な間違いもないようなので、そのまま再録することにした。

 たしかに花粉症は、ものの本にも書いてあるとおり、「アレルギー体質に、花粉、大気汚染、かぜや寒さ、遇労やストレスが加わって起る一つの文明病」といえるもので、環境汚染だけが原因ではない。根本にあるのはアレルギー体質だろうが、このことに関連して、私はこのところ「共生」ということを重大に考えるようになった。花粉症を理解するときも、この観点は大切なのではないかと思っている。

 日本医科歯科大学の藤田紘一郎教授は、「共生の意味論」(ブルーバックス)の中に、寄生虫や細菌を薬物で体内から駆除して体内環境を破壊したことが花粉症を誘発したと書いている。これからは、大気汚染一辺倒ではなく、こういう視点も大切にしたい。

 ところで、病院へ行くと血液検査をして、「杉花粉のアレルギー反応が陽性ですね」などと告げられる。するとやはり原因は「杉花粉」と思ってしまうが、実は日本人の5割が陽性だそうである。おなじ検査をすると、中国人の3割が陽性らしい。(週刊朝日3/15日号)

 しかし、もちろんそんなに多くの人が花粉症を発症しているわけではない。有病率は昨年3月の日本アレルギー協会調査によると19.2パーセントで、とくに都会に住む人に多い(北海度や沖縄は5パーセント以内)。最近では中国でもぼちぼち患者が出始めたというが、経済開発にともなう大気汚染の進行と無縁ではないように思われるが、くわえて、藤田博士の主張する薬物汚染による体内環境の破壊も充分考えられる。

 大気汚染と花粉症の関係をはじめてはっきり口に出した日本の政治家は石原都知事だったと思うが、その後ようやく国がディーゼル排ガス規制に向けて重い腰を上げ始めた。遅きに失したとはいえ、今後のとりくみに期待したい。うわさによると小泉首相も花粉症だそうだ。国民と痛みを分かち合うチャンスである。花粉症対策で人気挽回をはかってはどうだろうか。


橋本裕 |MAILHomePage

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