罅割れた翡翠の映す影
目次|過去は過去|過去なのに未来
困った。 行かなければならない病院が腐るほどある。
まず、精神病院に行かなきゃならない。 なにせここ何ヶ月か行きたくても(行きたくないけど)行けなかった。
フェイのご乱交による性病だって心配だ。 結構定期的に検査してはいるものの、怖い。
それ以外にも身体の不調は限り無く在る。 だけど総合病院とか大学病院が大嫌いなので、 一つずつエキスパートを回る事になる。
元々身体は強く出来ていない。 消化器官は年中弱いし、呼吸器も気が抜けない。 肝臓は一度徹底的に病んだ経験があるという事だし、 売り専の時は性病に始終気を使っていたらしい。 眼や鼻に至ってはとっくにポンコツ、メンテの面倒臭い事。
病院へ行く事はしょっちゅうで、慣れてるとも言える。 でも、あの雰囲気だけは絶対に好きになれない。 毎回絶望的な病名や症状や治療法を告げられるよーで。 実際、眼や肝臓の時はフラッシュバックする。 嘘のように迫るメスの映像。鈍痛。溢れる、体液。 この眼が作り物であるって認識出来ないなら、夢で済ましたい感覚。 やられた身体はコレであっても、実際に感じたのは僕じゃない。 それでも無理矢理に感じさせられる。 知らないでいたかったような痛みを。
今回は巡ったら確実にどこかで即入院を告げられかねんなー。 若しくは手術とか。 不治の病…は在り得なくも無いけど、無いかな? いや、この精神状態は既に不治の病か。
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