罅割れた翡翠の映す影
目次|過去は過去|過去なのに未来
今の職場はそれなりに気に入ってるのだけれど、 同室の先輩の暴走が日に日に激しくなるのでアテツケで辞めてやるかな。 …なーんて考える事が最近とっても多い。
ふと現実的に考えてみよう。 コレ(理容師)辞めたら次は何やって喰ってくか。
1.次の理容室へ行って今度は目立たず生きる。
取り敢えず第一候補。 やっぱり習得した技術を使わないのは勿体無い。 問題は自己主張の激しさ故にどうやっても目立つ事。 今だってかなり抑えてる…つもり。
2.かなりイヤだけど実家で家業を継ぐ。
別にそこまでイヤって程じゃないのだけれど、 …凄まじいド田舎なので。 都会の夜の街に馴染んだ僕にはあまりに刺激が無さ過ぎ。 あと、暴走押さえ込める自信が無いので家人に迷惑が。 冷静に考えると良い所です。 酒は旨い水も旨いメシ代家賃光熱費全てタダ。 …多分収入が激減するのも目に見えてるんだけどね…とほほ。
3.二丁目で店子(バー店員)になって毒と癒しを撒き散らす。
9:1の割合で撒き散らすのは毒電波(ひぃ)。 無理です、裏方に徹します。 灰皿洗ってボトル出して、お通し作ってカクテル作って。 おさんどんな行動の方が自然に出来るのは何故だろう…。
4.売り専としてオトコの身体を渡り歩く。
はっはっは、年齢と容姿とテクニックを考えたまえ。 …なのに、何故友人一同はコレを勧める? でもマッサージボーイなら結構やりがいがあるかも。 昔のお客様でもマッサージ目当てで僕を指名した人がいるらしい。 どちらにしろ意外と金にならないのだけれど。
5.普通のバーのバーテンダー(憧れ)として余生を過ごす。
銀色の弧を描くシェーカー。 タクトのように滑らかに動くマドラー。 そして生まれる極彩色のカクテル。
ああ、ビバ・バーテン。 年を喰おうが文句無しに洗練されて格好良いあの動き。 余生を静かに暮らすならバーテンが良い、もう決定。 でも結局水商売から頭が離れない。
6.コンビニ深夜店員とかラブホのメイクさんとかフリーター。
こういう仕事は非常に楽でいい。 身体が覚えちゃうので半分寝ながら出来る。 しっかり働いても給料泥棒のような感じすらする位楽。 売り専する時位に後先は考えていないけど。
7.主夫として永久就職。
誰が雇ってくれるってーの。 尽くして泣き濡れてそして愛されるので誰か拾って(テレサ・テン)。 ああ、でもそんなんじゃ物足りないかも。 パートとかもやったりして、おばちゃんと井戸端魔女会議。 でも養われるのは嫌いなので、やっても兼業主夫だな、うん。
…まともな選択肢は少ないような…。 そういえば、『養子になれ』と言われた事がある。 それって『性奴隷』って事でしょうか。 シチュエーションは萌えるんだけど、僕は絶対脱走します。 脱走するスリルがたまらないから(経験済み)。
どっちにしろ、夜の街の仕事に興味は向いてる。 この理容師をまだ続けるにしろ、区切りが付いてしまったら もう少し夜の街を歩いても良いのかもしれない。
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