J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2006年01月16日(月)    いくら愛していても結ばれてはならないこともある。

J (3.秘密の恋愛)

11. 一夜の夢 (28)


・・

(わかった、よ、。。)

もう私にはそれ以上言う言葉がありませんでした。
私はただただ悲しくなりました。
悲しくって悲しくってしかたがなくなりました。

先ほどの哀しさとは違う、悲しさでした。
身勝手な愛情に先走りレイを抱こうとした、
自分の愚かさが私を悲しくさせました。

愛していながらも何度も躊躇ったレイ。
再三にダメ、やめて、と私を押し止めようとしたレイ。
愛切羽詰っても最後まで抵抗をこころみたレイ。

そのレイの心中には、
こうした現実の哀しい想いがあってのことだったのだ。
愚かにもそれを私は気づけなかった。

いや、気づけなかったのではない。
正気を失っていたのだ。
私は私を失い、愛するからレイを抱くのではなく、
おのれの肉欲を満たすのみにレイを抱こうとしていたのだ。

愛してくれるなら、やめて、、
愛しているのに、やめる、、

じゃなくて。
愛しているからこそ、やめる、、のだろう。

いくら愛していても結ばれてはならないこともある。
俺は、肉欲によりてレイを抱くのじゃないのだから。

年若いレイに諭されて、
やっとそれを知る俺の愚かさ。
この男、なんと哀れな男であることよ・・。


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