J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2005年01月11日(火)    だけど、その男と君は付き合っているんだろ、。

J (3.秘密の恋愛)

9. これからのこと (8)


彼氏がお通夜に、き、来てたって、、、ぇ!?

だって君、彼は葬式に来てないって、、そう言ったじゃないか。
まだそんな関係じゃないって、、そう言ってたじゃないか。


「ん、そ、そうなんだ、、。そうだったんだ、、。」

私は動揺して心の中の困惑が表に出ないようにと、
ともかくも相槌を打ってジントニックをゴクゴクと飲む。
半分ほど残っていたグラスは空になり、
「すいません、同じのを、」とお代わりを注文して、。

差し出された新しい酒をまたゴクリと飲んでから言いました。

「ふう、でも、だからといってなんだ、ということでもないんだろ。
 彼氏がお通夜に来たから、って、だから、何だって?」

「ええ、。何だっていうことはないんですけど、、。」


何だってことないなら、何でそのことを言うんだよ。
関係あるから言ったんだろうに、、。

「うーん、、。つまり、君の彼氏がお通夜に来た。
 そして君のお父さんと何かがあった、んじゃないの?」

「いえ、何も、ないんです、。なかったんです、、。、、けど。」
「、、けど?」

「けど、彼が帰ってから、お父さんがあれは誰だ、って話になって。」
「うん、。」

「私は、友だち、と答えたんです。なのに、父は誤解して。。」

「だけど、その男と君は付き合っているんだろ、。
 彼っていうほどなんだからさ。」

私は思わず念を押して聞いてしまった。
聞かなければよかったのに。。


レイは私の目を見つめながら呟くように言いました。

「ええ。」


、、つっ、


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